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今日から、求職者へのセクハラ防止が全ての会社の義務に。加州は「AIだけで解雇」を禁止|10月1日 AIニュースまとめ

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今日10月1日から、求職者へのセクハラを防ぐための措置が、全ての会社の義務になりました。従業員10人の会社も対象です。

求められているのは、社内向けの方針だけではありません。面接の場所や連絡手段といったルールを決めて、応募者にも知らせるところまでが入っています。昨日取り上げた「面接録画16,337件の解析」の続きとして読むと、話がつながります。

海の向こうでは、カリフォルニア州の知事が「AIだけで懲戒や解雇を決めてはいけない」という法律に署名しました。前回から追いかけていた法案です。

今日は厚労省、加州の知事室、OpenAIの公式ページで確かめたことと、報道止まりのことを分けて書きます。


前回予告の検証

✅ 加州の職場AI法案2本:9月30日に知事が署名した

SB 947 と AB 1883 は、米国時間の9月30日、期限の当日に署名されました。知事室の発表に、署名した13本の法律が並んでいて、その中に2本とも入っています。拒否の記載はありません。

SB 947 について、発表は「AIだけに頼って懲戒や解雇を決めることを禁じ、実在の人が確認する」と説明しています。中身はTOP3の②で書きます。

州議会のページは、今朝の時点ではまだ「知事へ送付」のままでした。反映が遅れているだけで、署名は知事室の発表で確認できます。

🔮 GPT-6.1 Solのチャット対応:まだ来ていない。dotsは日本も対象地域

ChatGPTの公式のリリースノートは、今朝の時点で9月29日の更新が最新でした。Solは「ChatGPT Work」とCodexで、Proから順に展開し、Plus、Business、Enterprise、Eduへ広げていくと書かれています。前回「全ユーザーが使える」と書きましたが、正確には順番に届いている途中です。普段のチャット画面には、まだ来ていません。

常時動くエージェント「dots」は、ヘルプ記事に「欧州経済領域、スイス、英国を除く地域のPro」と「対応する全地域のBusiness Premium」が対象とありました。日本は除外に入っていません。ただし「まだ使えないアカウントもある」という注記つきです。

✅ AI面接各社の対応:JetB社が公表。自分が見つけた範囲では、PeopleXに続く2社目

JetB社が9月30日に、AIアバター面接「Our AI面接」が厚労省の示した具体例にどう対応しているかを公表しました。

  • 質問は、深掘りの候補まで含めて利用企業が事前に決める。AIはその中から選ぶだけで、新しい質問を自分で作らない
  • 評価の基準と重み付けも利用企業が決める。AIが出すのは参考のスコアとレポートだけ
  • 「採用すべき人材です」のような推奨、自動の合否、順位付けはしない。全員分のレポートを渡す

公表文の最後には、導入企業向けに「質問を誰が決めるのか」「評価基準を誰が決めるのか」「AIが候補者を自動選別するのか」「最終判断を誰が行うのか」を確かめるよう書かれています。この4つは、AI面接を比べるときのチェック項目としてそのまま使えます。

なお、JetB自身が「厚生労働省による当社サービスの個別認定を示すものではありません」と注記しています。


注目ニュース TOP3

① 求職者へのセクハラ防止が、今日から全ての会社の義務に

✅ 何が起きたか

法律の改正で、10月1日から「カスタマーハラスメント」と「求職者等に対するセクシュアルハラスメント」を防ぐ措置が、全ての事業主の義務になりました。厚労省の資料では、対象は「全ての事業主」です。

「求職者等」には、求人に応募する人のほか、インターンシップの参加者なども入ります。採用面接、会社説明会、社員訪問、インターンシップが対象で、SNSなどオンラインでのやり取りも含まれます。

会社が必ずやることは、厚労省のリーフレットで11項目あります。新しいのは、応募者に向けた部分です。

  • 求職者へのセクハラをしないという方針を決めて、社員に知らせる
  • 面接などのルールを先に決めて、社員と応募者の両方に知らせる。例として、面談の時間と場所の指定、実施体制、やり取りに使うSNSの指定が挙がっている
  • 相談窓口を決めて、応募者に知らせる
  • 起きたときの事実確認、被害者への配慮、再発防止、相談者のプライバシーの保護

国の指針には、セクハラに当たる例として「面接中、面接官を務める労働者から性的な事実に関する質問を受け」る場面が書かれています。応募者へのルールの知らせ方は、ホームページやパンフレットなどが例に挙がっています。

同じ日から、最低賃金も順に上がります(全国の加重平均は1,177円)。パートや有期の人を雇うときに示す条件にも、新しい項目が1つ加わりました。

なぜ気にするべきか

昨日の調査では、面接録画をAIで解析したところ、「健康状態の詮索」のリスクがあると判定された面接が3.72%、セクハラが2.43%ありました(ZENKIGEN社の利用企業の録画で、AIが判定した中リスクの割合)。面接の質問に、まだ見直す余地があるということです。

今日からは、それを防ぐ仕組みを持っていることが、会社の大きさに関係なく求められます。応募者は社員ではないので、今ある社内向けのハラスメント規程だけでは足りません。「応募者に知らせる」部分が、多くの会社にとって新しい作業になります。

→ 採用・中小企業への影響

10〜50人の会社では、面接官が社長1人ということも多いです。研修を組むより先に、紙1枚のルールを作るほうが現実的です。

  • 面接は会社の会議室かオンラインだけで行う
  • 原則2人で対応する
  • 応募者との連絡は会社のメールと採用管理システムだけ。個人のSNSは使わない
  • 困ったときの相談先(担当者の名前とメールアドレス)

これを採用ページや面接の案内メールに載せれば、応募者に知らせたことになります。AIは、自社の面接の流れを書いて渡すと、社員向けのルールと応募者向けの案内文のたたき台をすぐに作ってくれます。ただ、最後はリーフレットの11項目と照らして、人が確認してください。

AI面接を使っている会社は、JetBの言う「質問を誰が決めるか」を、このタイミングで一緒に整理すると手間が1回で済みます。

→ 個人の実務・副業への影響

採用の支援を副業で受けている人は、「面接ルール1枚と応募者向けの案内文」を、今月すぐ出せるメニューにできます。法的な判断は社労士に回すと、最初に線を引いておくと安心です。

自分はこのルールのたたき台を、まだAIで作っていません。作ってみたら、どこまで使えて、どこを直したかを報告します。


② 加州が「AIだけで懲戒・解雇を決めること」を禁止

✅ 何が起きたか

カリフォルニア州のNewsom知事が9月30日、AI関連を中心に13本の法律に署名しました。職場に関するものは4本です。

  • SB 947:AIだけに頼って懲戒や解雇を決めることを禁じ、実在の人が確認する
  • SB 951:大量解雇などがAIシステムによるものかを知らせる
  • AB 1331:職場のトイレでの監視ツールの使用を禁じる
  • AB 1883:職場の監視ツールの規制

同じ発表で知事は、加州ではAIを「Artificial Intelligence」と呼ぶ、という行政命令にも署名しました。9月29日にホワイトハウスがAIを「Super Intelligence」と呼ぶよう指示したと報じられたことへの返しで、「スーパーインテリジェンスはホワイトハウスからは来ない」とコメントしています。

施行日は、AB 1883が2027年1月1日、SB 947が2027年7月1日という報道があります。自分はまだ条文で確かめていません(🔮)。

なぜ気にするべきか

知事は昨年、同じ趣旨の法案を拒否していました。今回は署名して、人口が米国最大の州で「AIは判断の材料で、決めるのは人」が法律になりました。

日本の厚労省がAI面接について示した整理も、JetBの「推奨も合否もAIはしない」という設計も、向いている方向は同じです。

→ 採用・中小企業への影響

日本の中小企業に加州の法律がかかることは、まずありません。それでも、採用や評価にAIを入れるときに「AIの出力を、誰が、何を見て、最後に決めるか」を1行書いておく習慣は、どの国のルールに対しても効きます。

→ 個人の実務・副業への影響

米国の会社と取引している人は、評価や契約の打ち切りがAIだけで決まっていないかを確かめる根拠になります。直接の影響は小さいので、深追いはしなくて大丈夫です。


③ OpenAIのデータ:中小企業はAIエージェントを「専任者がいない仕事」に使っている

✅ 何が起きたか

OpenAIが9月30日、米国の中小企業の支援網 America's SBDC との提携と、中小企業のAI利用についてのレポートを公表しました。数字はOpenAIの製品の利用データです。

  • 9月の1週間で、従業員500人未満の会社の約400万人がOpenAIの製品を使った。そのうち5人に1人近くは、従業員10人未満の会社の人
  • 8月は、中小企業がAIに出させた文章量(出力トークン)の3分の2が、ChatGPT WorkやCodexのような、作業を任せるタイプの製品だった。4月は3分の1
  • AIエージェントとのやり取りのうち、経理・財務、サプライチェーン、法務・コンプライアンス、マーケティングが占める割合は、それぞれ大企業の3倍以上

OpenAIは、専任の担当者がいない分野で、小さなチームがAIの手を借りていると説明しています。提携のほうは、約150人の支援アドバイザーを研修し、少なくとも1,000社に3時間の実習を届ける計画です。

なぜ気にするべきか

中小企業でのAIの使い方が、「チャットで聞く」から「作業を任せる」に、半年で比重が入れ替わっています。しかも任せている先は、社内に専任者がいない仕事でした。

ただし、これは米国中心のOpenAI自社のデータです。日本の会社に同じ数字が当てはまるかは分かりません(🔮)。人事・採用は、レポートが挙げた4つの分野には入っていませんでした。

→ 採用・中小企業への影響

10〜50人の会社の採用・人事も、専任者がいない仕事の代表です。経理と同じように、作業の部分はエージェントに任せられる余地があります。

ただ、①の義務化のように、方針やルールは会社が決める必要があります。採用業務を書き出して、「作業はAIに任せる」「決めるのは人」の線を引く。今日のニュースはその両方がそろった日でした。

→ 個人の実務・副業への影響

個人事業や副業でも、専任者のいない経理、契約書のチェック、マーケティングから任せてみるのが、効果を感じやすい順番の目安になります。


AIツール・アップデート情報

・GitHub Copilot「HydraFusion」:複数のモデルを組み合わせて動かす → 管理者が有効にしないと使えない

研究プレビューとして9月30日に出ました。BusinessとEnterpriseでは、管理者が有効にする必要があります。ここ数日、新しいモデルは何もしなくても自動で有効になっていましたが、この機能は逆です。「既定で入るもの」と「管理者が入れるもの」を分けて把握しておくと、社内の問い合わせに答えやすくなります。

・ChatGPT「Meetings」プラグイン:会議のメモと次のアクションを自動で作る → 面接で使うなら同意が先

macOSのデスクトップアプリで、ProとBusinessがベータ版を使えます。音声はメモができたあとに削除され、再生できません。面接の記録に使いたくなりますが、応募者への説明と同意を先に決めてください。

・Gemini 4 Argon(Google):Googleの新しいフロンティアモデル → まだ一般には使えない

今はサイバー防御の限られた専門家だけに提供されています。今後、有料のAPI利用者と Google AI Ultra の加入者から広げる予定です。料金は導入期が100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドル、その後は4ドル・20ドルで、2倍になります。

・QRUU(テクヌート社):一次面接のAIが10月1日に正式提供 → 月3万〜8万円

12月31日までの申し込みで、1年契約の最初の6か月はスタートプラン分(月3万円)が無料になります。最終判断は人がする設計です。

ツール選びのワンポイント:今日、採用の現場で先にやるべきは、新しいツールを入れることより、面接ルール1枚を作ることです。ツールはそのあとでも間に合います。


ほかの動き

AI面接の調査(9月30日)

Preferred Networks社「タレスカ」の調査(2027年卒308人)では、AI面接の結果に「納得」と答えたのは、受けた人で51.0%、受けていない人の想像では31.0%でした。

新卒の採用充足率の中央値は、10年で90.0%から78.6%に(リクルートワークス研究所、9月29日)

補助金:デジタル化・AI導入補助金2026の6次締切は10月30日(金)17時

事務局のお知らせに、9月29日のマニュアル更新以降、新しい掲載はありません。


AIが中小企業の採用・現場をどう変えるか

今日のニュースに共通していたのは、「誰が決めるか」でした。

求職者へのセクハラ対策は、会社がルールを決めて応募者に知らせること。加州の法律は、AIだけで解雇を決めないこと。JetBの公表は、質問も評価も最終判断も利用企業が持つこと。OpenAIのデータは、作業はAIに任せる会社が増えていること。

ひとり人事の方が今日から試せること

面接のルールを紙1枚に書いてみてください。場所、人数、連絡手段、相談先の4行で始められます。AIに自社の面接の流れを渡せば、応募者向けの案内文まで一緒にたたき台が出ます。


個人の副業・実務への影響

採用支援の副業をしている人は、「面接ルール1枚と応募者向けの案内文」を、今月の提案メニューに足せます。

自分の仕事でAIエージェントを試すなら、専任者がいない作業から。経理や契約書のチェックが候補です。


今日のまとめ:決めるのは人、と書いておく

今日いちばん気になったのは①でした。

AI面接の話になると、「AIが公平に評価できるか」に目が行きがちです。でも今日から義務になったのは、人がしている面接のルールを決めて、応募者に知らせることでした。

加州の法律もJetBの公表も、同じことを別の言葉で言っています。AIは材料を出す。決めるのは人。そして、それを書いて相手に見せる。

10人の会社でも、紙1枚から始められます。順番を間違えず、ルールが先、ツールはそのあとです。


来週の注目ポイント

① 求職者へのセクハラ対策のQ&Aや具体例が増えるか → 施行の初日なので、応募者への知らせ方の具体例が、厚労省や労働局、採用管理システムの会社から出てくるかを見ます。

② GPT-6.1 SolがPlusやBusinessに届き、チャット画面に来るか → 公式は「Proから順に」と書いています。日本のBusinessで使えるようになった時点を確認します。

③ 加州の法律の施行日と条文 → 州議会のページに署名が反映されたら、施行日と罰則を一次で確かめます。

AIは使ってみないと分からない。今日はまず、面接ルールの1枚目を書いてみてください。


この記事はHIRO(@hiro_tsumugu)のAIニュースまとめシリーズです。 情報は2026年10月1日時点のものです。

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