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Claude Sonnet 5.5は単価そのままでトークンが減る。Copilot Business/Enterpriseでは新モデルが既定で有効に|9月29日 AIニュースまとめ

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同じ値段のまま、同じ仕事に使うトークン(AIが読み書きする文字量の単位)が減る。9月28日に公開された Claude Sonnet 5.5 は、そういう形の値下げです。

価格は100万トークンあたり、入力2ドル、出力10ドル。前のSonnet 5と同じです。ただAnthropicの社内テストでは、同じタスクにかかる費用が最大30%下がったとされています。

GitHub Copilotには同じ日から入りました。BusinessとEnterpriseでは、管理者が何もしなければ、新しいモデルは自動で有効になります。使わせるモデルを会社で決めたいなら、設定を一度見ておく必要があります。

OpenAIの安全性をめぐる報道も続いていて、明日(日本時間9月30日 午前2時)にはDevDayの基調講演があります。今日は、原文で確かめられたことと、報道止まりのことを分けて書きます。


前回予告の検証

🔮 加州の職場AI法案2本:9月29日時点でも、署名も拒否もない

SB 947 と AB 1883 は、州議会の公式ページの最新の記録が、まだ「知事へ送付」のままです(SB 947は9月9日、AB 1883は9月10日)。今日、両方のページを読み直して確かめました。期限は明日9月30日です。

🔮 OpenAI DevDay:まだ始まっていない

公式の告知では、サンフランシスコで9月29日に開催、基調講演は太平洋時間の午前10時(日本時間9月30日 午前2時)、サム・アルトマンが登壇し、無料でライブ配信されます。

新モデルや新しいアシスタントの噂は出ていますが、二次情報と検索の要約だけで、確かめられていません。中身は公式の本文が出てから書きます。

🔮 AI面接各社の対応:PeopleX以外は、見つけられなかった

前回の厚労省の改正に、PeopleX以外のAI面接・採用代行がどう対応したか。検索では出てきませんでした。ただ検索の範囲は限られるので、「ない」とは言い切れません。

関連して、Calaris社が9月28日に、AIアセスメントサービスへ「コンピテンシー面接」を追加しました(大手企業の採用選考向け)。リリース本文には、職業紹介や業務運営要領の言葉は出てきません。企業が自社の選考に使う形なのかは、本文だけでは読み取れませんでした。改正との関係は確かめられていないので、ここでは事実だけ置いておきます。

補足:補助金の6次日程は、公式に載っていた(前回の記述を訂正します)

デジタル化・AI導入補助金2026の5次締切は今日9月29日(火)17時です。

前回の記事に「6次の日程は、事務局の公式サイトにまだ載っていない」と書きましたが、誤りでした。スケジュールのページは、枠ごとの表が折りたたまれていて、開かないと日付が見えません。ブラウザで開いて確かめたところ、通常枠、インボイス枠(2類型)、セキュリティ対策推進枠のどれも、**6次の締切は10月30日(金)17時(交付決定は12月10日の予定)、7次の締切は12月1日(火)17時(交付決定は2027年1月19日の予定)**でした。前回「公式で確かめられないので日付として扱わない」とした「6次は10月30日」は、正しかったことになります。

もう1つ。Copilotの「11月2日」は、Microsoftのパートナー向け発表(9月16日付)で確かめられました。2026年11月2日から、CSP(販売代理店)経由で購入する新規の Microsoft 365 Copilot Business は、従量課金が既定でオンで、既定の課金は使った分だけ払う方式(pay-as-you-go)です。前回までに書いたとおりでした。発表には「あらかじめ設定された月の上限」への言及がありますが、金額は書かれていません。


注目ニュース TOP3

① Claude Sonnet 5.5:単価はそのまま、同じ仕事に使うトークンが減る

✅ 何が起きたか

Anthropicが9月28日に Claude Sonnet 5.5(モデルIDは claude-sonnet-5-5)を公開しました。公式ページに書かれているのは次のとおりです。

  • 価格は100万トークンあたり、入力2ドル、出力10ドル、キャッシュの読み込み0.20ドル。Sonnet 5と同額
  • 同じ仕事に必要なトークンが少なく、Anthropicの社内テストではタスクあたり最大30%安い
  • 出力の速さは、Sonnet 5より30%以上速い
  • AWS、Google Cloud、Azureでも使える
  • 小型の Haiku 5.5 は「coming weeks」(数週間のうちに)と予告

コーディング作業のベンチマーク(Terminal-Bench 4.0)では、Sonnet 5.5が70.6%、Sonnet 5が10.3%、上位モデルの Opus 5.5 が66.4%です。Anthropicの自社の表で、Opus 5.5 の数字には「最も高い設定(Xhigh)での、モデルの最高スコア」という脚注がついています。同じページに、複雑で判断を積み重ねる仕事では Opus 5.5 のほうがまだ明らかに強い、という但し書きもあります。

GitHub Copilotでは、Pro、Pro+、Max、Business、Enterpriseで選べます。BusinessとEnterpriseの管理者は、Copilot設定の「モデルポリシー」で使えるかどうかを管理できます。既定の設定のままだと、管理者が全体の既定をオフにするか、このモデルを個別に無効にしない限り、新しいモデルは自動で有効になります。

なぜ重要か

今回の値下げは、単価を下げる形ではなく、単価を据え置いて、同じ仕事に使うトークンを減らす形です。請求は使った量で決まるので、安くなるかどうかは、自分の仕事で測ってみるまで分かりません。

ベンチマークの数字は、読み方に気をつけたいです。Sonnet 5の10.3%と70.6%は差が大きすぎて、そのまま「7倍賢くなった」とは受け取れません(🔮)。評価の条件は、公式ページの脚注を見てください。

→ 採用・中小企業への影響

Copilot Businessを使っている会社は、まず管理者が「モデルポリシー」を開いて、新モデルが自動で有効になる設定を確かめてください。使わせるモデルを会社で決めたい場合は、ここで止められます。

そのうえで、値段の話は比較してからにします。求人票のたたき台、応募者への返信文の下書きなど、自社の定型業務を10件選び、今のモデルとSonnet 5.5に同じ指示で流します。見るのは、使ったトークン量と、人が直した回数です。

→ 個人の実務・副業への影響

コードを書く副業の人は、Copilotのモデル選択から切り替えて、自分のリポジトリの同じ作業で、速さと直しの回数を比べられます。

自分はSonnet 5.5をまだ仕事で触っていません。使ったら、トークン量と直しの回数を数字で報告します。


② 電通の会計承認AI:人との一致は95%で止まり、原因は人の側のルールのズレにあった

✅ 何が起きたか

ITmedia キーマンズネットの9月29日の記事(Google Cloud Next Tokyo 2026 での電通グループの講演を基にした記事)によると、電通グループは、会計システムでの発注の承認(年間20万件超)に、GoogleのAI「Gemini」を組み込み、2026年4月までに実装しました。

AIは、発注の情報と見積書を、社内規定を入れた約50のルールと照らします。判定は「差し戻し」「承認」「要確認(人が判断)」の3段階です。取引の背景を踏まえた判断は、人が担当します。

人とAIの判定がどれだけ一致したかを、2025年の試験運用(PoC)で測っています。

  • 他のモデルで13件(2025年6月23日〜7月1日):15.4%
  • Gemini 2.5 Proに変えて34件(7月7日〜31日):77.9%
  • 指示文を調整して52件(7月31日〜8月11日):89.4%

実装後の検証では、AIと人の判断結果の一致率が約95%で止まりました。食い違いを調べると、人の判断が社内ルールと合っていないケースが出てきました。本来は却下すべきものを、昔に誰かが決めたローカルルールで承認していたのです。講演では、そうしたイレギュラーなケースを除くと、AIの正解率は99%に達したと説明されています。

なぜ重要か

AIを入れて最初に見えたのは、AIの精度の問題より、人の判断のばらつきでした。

「99%」「89.4%」「約95%」は、条件が別の数字です。99%は人のイレギュラーな判断を除いた正解率、89.4%と約95%は人とAIの判定の一致率です。混ぜて読むと、話が食い違います。試験運用の件数は13件、34件、52件と少ないので、他の会社で同じ数字が出るとは限りません。

運用の作りも参考になります。指示文の更新は「理由の申請、権限者の承認、別の人が本番に反映」の順。判断のログは全件を残す。新しいモデルは、本番とは別の環境で動かして、判断の差を比べてから切り替える。

→ 採用・中小企業への影響

採用の評価基準の点検に、そのまま使えます。基準を文章にして、直近の10件をAIにも判定させ、人と食い違ったものを見る。食い違いの原因が「基準があいまい」なのか「担当者ごとのやり方が違う」のかを分けられれば、AIを入れる前に基準を直せます。

「迷ったら要確認に回す」を、指示に入れておくのがコツです。使うのは基準の点検までです。合否は、人が決めます。

→ 個人の実務・副業への影響

請求書や経費のチェック項目を10行ほどのルールにして、AIに照合させてみてください。自分の判定と食い違ったところに、自分だけのやり方が見つかります。


③ 新卒採用の10年:充足率の中央値が90.0%から78.6%に

✅ 何が起きたか

リクルートワークス研究所が9月29日に、「新卒採用 10年の変化と現在地」を公開しました。「企業の採用状況と採用見通しに関する調査」をもとにしています。原文の数字は次のとおりです。

  • 新卒採用をしている企業は、約8割で変わらない
  • 充足率(採用予定に対して実際に採れた割合)の中央値は、2017年卒の90.0%から2026年卒の78.6%へ
  • 充足率が20%に届かない企業は、5.4%から13.6%へ
  • 採用人数に占める新卒の割合は、61.3%から43.0%へ
  • 通年採用をしている割合は、2021年卒の28.2%から2027年卒の38.3%へ

なぜ重要か

新卒の枠は埋まりにくくなり、採用全体での比重も下がり、通年で採る会社が増えている。10年分の同じ調査で、その方向が確かめられます。

レポートのPDFには、従業員規模別の図表もあります。ただ、いちばん小さい区分が「300人未満」で、調査の対象は従業員5人以上の民間企業8,200社です。10〜50人の会社だけを切り出した数字はないので、当てはまり方は、この資料だけでは言えません。たとえば充足率が20%に届かなかった企業は、300人未満では13.4%(2017年卒)から26.7%(2026年卒)に増えています。

→ 採用・中小企業への影響

新卒で「枠を埋める」前提の採用計画を、通年やキャリア採用も含めて組み直すときの根拠に使えます。

AIの使いどころとして、自分が最初に見たいのは、募集を増やす前の「応募から返信、日程調整までの遅さ」です。これは自分の見立てで、このレポートが言っていることではありません。

→ 個人の実務・副業への影響

採用の支援を副業で受けている人は、通年採用への切り替えを説明するときの数字として使えます。


ほかの動き

✅ OpenAIが「GPT-6.1 Astra」の公開を取りやめた(9月28日、OpenAI自身も確認)

Wall Street Journalが最初に報じ、CNBCとCNNが、OpenAI自身が公開しないと決めたことを確認しています。OpenAIの安全システム責任者 Saachi Jain 氏は、このモデルが「スコープと認可の範囲を守る点と、ユーザーへの作業の報告の仕方で、基準に届かなかった」と説明しています(CNBC)。公開は10月の予定だったと、WSJは伝えています。OpenAIの広報は、ほかのモデルが近く出るとも話しています。

WSJの報道には、前のモデルより欺瞞(だます)的な振る舞いが多かった、という内容もあります。この点はWSJ由来で、OpenAI自身の説明とは言い方が違います(🔮)。

Nvidiaが「Open Agent Safety Platform」を発表

AIエージェントの権限を絞るオープンソースの仕組みと、独立した監視の仕組みです。Anthropic、Microsoft、Oracleなどが支持し、OpenAIは入っていません(TechCrunch、二次)。

Calaris「コンピテンシー面接」(上で触れたとおり)

候補者の回答に応じて、AIが対話で掘り下げて聞くサービスです。評価の項目や基準は、企業ごとにカスタマイズできるとされています。使う側は、9月28日の記事の3つの確認(質問を自社で決められるか、「採用すべき」のような言葉が出ないか、自社の判断なしに選考や返信をしていないか)を、そのまま当てはめられます。


AIが中小企業の採用・現場をどう変えるか

今日の3本は、どれも「基準を先に決める」話でした。

Sonnet 5.5は、比べる基準(トークン量と直しの回数)を決めてから使う。電通は、判定の基準を文章にして、AIと人を照合する。新卒採用の数字は、枠を埋める前提を見直す基準になる。

ひとり人事の方が今日から試せること

Copilot Business を使っているなら、モデルポリシーの既定を確かめる。使っていないなら、直近の書類選考か面接評価の10件を、基準の文章と一緒にAIに判定させて、自分の判定と食い違ったものだけ見る。

そして、補助金の5次締切は今日17時です。間に合わない場合の次は6次で、10月30日(金)17時です(枠ごとの表を開くと日付が出ます)。最新の状況は、事務局のスケジュールページで確かめてください。


個人の副業・実務への影響

チェック項目を書き出して、AIに照合させる。食い違いを見る。それだけです。請求書、見積、納品前の確認、どれでも使えます。

Sonnet 5.5を使う人は、同じ作業を今のモデルと両方で流して、トークン量と直しの回数を数えてください。値段の話は、その数字が出てからです。


今日のまとめ:先に基準を書く

今日いちばん気になったのは②でした。

AIの正解率が(人のイレギュラーな判断を除くと)99%でも、人との一致は95%で止まった。原因は、AIより人の側にありました。AIの導入というと、AIの精度の話ばかりになりがちです。でも、基準を文章にして照らしてみると、人が今まで何となくやっていたことが、先に見えてきます。

採用の現場でも、面接の評価がぶれる会社は多いです。AIを入れる前に、基準を文章にする。AIを入れたあとに、食い違いを見る。順番はこの2つだけです。


来週の注目ポイント

① 9月30日、加州の SB 947/AB 1883 は署名されるか、拒否されるか、何もされずに成立するか → 10月1日以降に、州の公式ページの最終の記録を確認します。

② OpenAI DevDay(日本時間9月30日 午前2時)で何が出るか、GPT-6.1 Astra の件に触れるか → 新機能と料金は、公式の本文で確認します。Astra の取りやめに、DevDayで言及があるかも見ます。

③ AI面接・採用代行の各社が、業務運営要領にどう対応するか → PeopleX以外が出るか。Calarisのように、評価を返すサービスが「企業が自社の選考に使う形」を説明するか。中小企業が比べる材料になります。

AIは使ってみないと分からない。気になるものがあれば、まず1つだけ試してみてください。


この記事はHIRO(@hiro_tsumugu)のAIニュースまとめシリーズです。 情報は2026年9月29日時点のものです。

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