同じ予想超えでShopifyは+17%、Uberは-5%|AIにお金を使う側が売られた日|8月5日 米国株分析
今日のアメリカ株は、ダウだけが3日連続で史上最高値を更新して、ナスダックとS&P500は下がるという「まちまち」の一日でした。そして動かした材料は、ほぼすべて決算です。
面白いのは、同じ「予想超え」の決算が正反対に評価されたことです。 ShopifyもUberも、EPS(1株あたり利益)は事前予想を上回りました。なのにShopifyは**+16.98%、Uberは-5.29%。増収+92%だったSpaceXにいたっては-13.61%**です。決算の「良し悪し」だけでは、もう株価の方向を説明できません。
もう一つ、今日はっきり見えた構図があります。 AIに大金を使うと発表した会社(SpaceX、グーグル)が売られて、そのお金を受け取る側のNVIDIAが+3.43%買われました。同じ「AI」というテーマの中で、お金の流れる向きによって評価が真っ二つに割れています。
前回の仮説チェック
前回(8/4)の記事で立てた3つの仮説を、今日のデータで答え合わせします。今日は1つ、はっきり確認できました。
① 仮説: ダウの上げ下げは、少数の銘柄に集中する構造が続いている トリガー: ダウが±300ポイント以上動いた日に、押し上げ1位の銘柄だけで変動幅の25%以上を占める 結果: ⏳ 判定対象外。今日のダウは+263.24ポイントで、条件の「±300ポイント以上」に届きませんでした。前回「毎日判定できる形に直す」と書きましたが、そもそも条件が発動しない日もある、ということです 学び: 判定できない日があるのは仮説の欠陥ではなく、静かな日はそれ自体が情報です。ダウが3日連続最高値なのに変動幅は907→263ポイントと小さくなっている。「上げの勢いが細っている」ことのほうが今日の収穫でした
② 仮説: 決算をBeat(予想超え)しても、事前に買われすぎた銘柄は発表後に売られる トリガー: 決算前日までに+5%以上上げていた銘柄がBeatしたのに、発表後マイナス 結果: ✅ 確認されました。AMDは決算前日の8/4に+7.00%上げてから、売上・利益・見通しの3点すべて予想超えの決算を出しました。時間外で-8.79%、そして今日の通常取引でも**-7.04%($482.05)で確定**。時間外の一時的な反応ではなく、翌日に出来高を伴っても売りが続きました 学び: 「事前にどれだけ上げているか」は決算またぎの判断材料として使える、が1回確認できました。ただし1銘柄1回の確認です。反例(事前に上げてBeatして、さらに上げた銘柄)を探しながら、もう数回見ます
③ 仮説: 10年国債利回りは原油ではなく、雇用と金融政策の見通しで動いている トリガー: 8/7の雇用統計でNFPが予想から±3万人以上ズレたとき、10年債が0.08ポイント以上動く 結果: ⏳ 未確定(判定日は8/7)。ただ今日、参考になる動きがありました。ADP雇用統計(民間の給与データから作る雇用の先行指標)が予想+7.0万人に対して**+4.4万人**と大きく下振れしたのに、10年債利回りは4.614%→約4.60〜4.62%と、ほとんど動いていません 学び: ADPには反応しないが雇用統計には反応する、のか、雇用のニュース自体に反応しなくなっているのか。金曜の本番で切り分けられます。「本番前の前座イベントへの反応の薄さ」も観測材料になると分かりました
主要指数
・NYダウ 54,349.12(+263.24 / +0.49%)3日連続の史上最高値 ・S&P500 7,723.52(-13.00 / -0.17%) ・NASDAQ総合 26,363.44(-221.55 / -0.83%) ・ラッセル2000 3,019.19(-17.79 / -0.59%) ・VIX(恐怖指数) 15.81(-0.69 / -4.18%)
ダウだけが上がって、ハイテクの比重が大きいナスダックが下がる。昨日の「全部上がった日」から一転、今日は指数ごとに方向が割れました。
VIX(この先の値動きの荒さをどれくらい警戒しているかの数字)は15.81まで下がって、警戒はむしろ緩んでいます。CNNのFear & Greed指数(市場の感情を0〜100で表す指標)も60前後の「Greed(強気)」圏(当日の確定値は未確認、前日は58.2)。つまり今日のハイテク売りは「怖くなって逃げた」のではなく、落ち着いたまま売る銘柄を選んだ、という動きに見えます。
※ダウの終値は当初54,349.06とする集計も見つかりましたが、Yahoo FinanceとCNBCの2系統が54,349.12で一致したため、こちらを採用しています(差は$0.06。前日終値との計算はどちらも合います)。
相場を動かした3つのポイント
① 同じ「予想超え」なのに、Shopifyは+17%でUberは-5%
今日の決算で一番考えさせられた対比です。
- Shopify(ネットショップ作成の大手):EPS $0.42(予想$0.39)、売上$3.58B(予想を4.4%上回る)→ +16.98%
- Uber:EPS $0.81(予想$0.80)、売上$14.19Bは予想をわずかに下回る → -5.29%
- ディズニー:EPS $2.06(予想$1.86)の大幅超え → +3.65%
3社ともEPSは予想超えです。分かれ目は「これまでの数字」ではなく**「次の見通し(ガイダンス)」**でした。Shopifyは次の四半期の売上成長を「30%台前半」と示し、市場の想定26.3%を上回りました。Uberは予約総額が+22%と絶好調だったのに、見通しが「市場の想定どおり」止まり。ディズニーは決算自体は良くても、通期の利益見通し($6.64)が予想($6.83)に届かず、上げ幅が+3.65%に抑えられました。
過去の数字はもう終わったこと。市場が値段をつけているのは次の四半期です。
→ 僕のルール:決算をチェックするとき、EPSのBeat/Missの○×表だけ見て判断しない。「ガイダンスが市場予想の上か下か」を必ずセットで確認する。今日の3社は、○×表なら全員○でした。
② AIにお金を「使う側」が売られ、「使われる側」が買われた
今日のハイテク売りには、はっきりした共通点がありました。
- SpaceX -13.61%:上場後初の決算。売上は前年比+92%で予想超え。でもAI事業への設備投資(工場や設備にかけるお金)が**$18.4B規模**に膨らむことを嫌気されました
- グーグル(GOOGL)-4.03%:この日の直接の引き金はAI研究部門の中心人物たちの離脱・独立の報道。その下地に、7月の決算で示していた2026年の設備投資見通し**$195B〜205B**(四半期ベースで初めて、手元に残るお金=フリーキャッシュフローがマイナス)が尾を引き、Chrome・Android分離の観測まで重なりました
- NVIDIA +3.43%:SpaceXがNVIDIAのチップを独占採用すると報じられました
並べると構図が見えます。AIにお金を使うと発表した会社が売られ、そのお金が流れ込む先が買われている。 SpaceXの$18.4Bも、グーグルの$200B前後も、その相当部分がAIチップやデータセンターに向かいます。市場は「AIはもう信じる。でも、投資がいつ利益になって返ってくるかは会社ごとに疑う」という段階に入ったように見えます。
昨日のAMDのBeat売り(今日も-7.04%で確定)も合わせると、AI関連は「期待で全部買われる」時期が終わって、お金の出入りで選別される時期に移った、という仮説が立ちます。断定はしません。
→ 僕のルール:「AI関連」というくくりで銘柄をまとめて見ない。その会社がAIに対してお金を「払う側」なのか「受け取る側」なのかを先に分類する。同じテーマの中で、逆方向に動くことが今日確認できたので。
③ 雇用の先行指標が2つ揃って弱かった。でも市場は静かだった
朝発表のADP雇用統計(給与処理会社ADPが自社データから集計する、民間雇用の先行指標)は**+4.4万人**。予想の+7.0万人を大きく下回りました。中身も、サービス業+4.7万人に対して、モノを作る部門は-0.3万人、レジャー・宿泊は-1.1万人。さらにISM非製造業指数(サービス業の景況感)でも、雇用の項目だけが47.4と、50(良い悪いの境目)を割りました。
雇用の減速サインが2つ揃った。それでも株は大崩れせず、10年国債利回りもほぼ動きませんでした。
これは「市場が雇用を気にしていない」のではなく、金曜(8/7)の雇用統計という本番の前で、前座には反応しないと決めているように見えます。ISMの中身も、雇用以外(事業活動59.1、新規受注57.2)はむしろ加速していて、「景気は回っているが、人は雇わない」という奇妙な組み合わせでした。AIによる効率化で人を増やさずに済んでいる、という解釈も報道には出ていますが、これは1つの発表だけでは判定できません。
→ 僕のルール:大きな発表(雇用統計・CPI・FOMC)の2〜3日前は、先行指標への反応の薄さを「材料が無効」と読まない。本番待ちで動かないだけの可能性があるので、判定は本番後に回す。
セクターの強弱——「何が買われて、何が売られたか」
今日いちばん強かったのは**ヘルスケア(+1.3%)**でした。牽引したのはイーライリリー(+4.86%)。EPS $8.38が予想$6.58を大きく超え、肥満症・糖尿病の薬(GLP-1)の需要で通期見通しを引き上げました。
一方でテクノロジーは、SpaceX・AMD・グーグルという大物3つの下げが重しになりました。
昨日は「守りの業種からテクノロジーへお金が移動した日」。今日はその逆で、テクノロジーから出たお金の一部が、決算の良かったヘルスケアに向かった形です。2日続けて見ると、お金は「業種」ではなく「その日いちばん良い決算」を追いかけて動いています。
※今日は11業種すべての騰落率データにたどり着けませんでした。確認できたのはヘルスケア+1.3%と、テクノロジーが軟調だったことまでです。
Mag7(超大型テック7社)の動き
・エヌビディア(NVDA) $219.22(+3.43%) ・アップル(AAPL) $311.00(+0.52%) ・メタ(META) $588.77(+0.14%) ・マイクロソフト(MSFT) $487.46(-1.09%) ・アマゾン(AMZN) $272.65(-1.72%) ・テスラ(TSLA) $321.55(-1.77%) ・アルファベット(GOOGL) $362.43(-4.03%)
7社中プラスは3社だけ。しかも上げた3社(NVDA・AAPL・META)と下げた4社の差がはっきりしています。特にグーグルの-4.03%は、ポイント②で書いたとおり「AIへの支出拡大」が主因です。Mag7は「7社まとめて上がるかたまり」ではなくなってきています。
個別株で目立った動き
・Shopify(SHOP) +16.98%:ポイント①参照。日中は+25%を超える場面もありました ・イーライリリー(LLY) +4.86%:EPS大幅Beat+通期上方修正 ・パランティア(PLTR) -2.60%($158.43):昨日+29.45%急騰した反動で反落。決算そのもの(売上+92.8%)の評価が変わったわけではありません ・キャタピラー(CAT) -0.62%($871.08):昨日+5.60%上げた決算効果は1日で一服 ・Insulet(PODD、インスリン機器) -20.12%:EPSは予想超えでも、通期の売上見通しを引き下げ ・SpaceX(SPCX) -13.61%:ポイント②参照。明日8/6にロックアップ解除(上場時の株主が売れるようになる日)も控えます ・AMD -7.04%:昨日の時間外の下げが通常取引でも確定
今日の下落上位3つ(Insulet・SpaceX・AMD)は、全部「決算の数字自体は悪くない」銘柄です。売られた理由は見通しの引き下げ、投資の膨張、期待の高さ。数字の○×と株価の上下が、今日はほとんど連動していません。
もう一つ、昨日の主役だったパランティアとキャタピラーが、2銘柄とも反落しています。決算のお祭りは翌日に持ち越されない。お金が「その日いちばん新しい決算」へ乗り換えていく回転の速さも、今日の特徴でした。
マクロ環境(大きな経済の流れ)
| 指標 | 水準 | 前日比 | ひとこと | |---|---|---|---| | 米10年国債利回り | 約4.60〜4.62% | 小幅低下 | ADP下振れでもほぼ動かず | | 米2年国債利回り | 約4.19〜4.20% | 小幅低下 | — | | ドル円 | 157.44〜157.61円 | 小幅円高 | 介入後の様子見が続く | | WTI原油 | $74.85〜$75.22 | 約-1.2% | 3日続落 | | 金(ゴールド) | $4,296前後 | +0.7〜+3.4% | 数字がソースで割れており幅で記載(後述) | | 10年BEI(期待インフレ率) | 取得不可 | — | 直近確認値は7/23の2.28% |
経済指標の結果(8/5発表)
| 指標 | 実績 | 予想 | 前回 | |---|---|---|---| | ADP雇用統計(7月) | +4.4万人 | +7.0万人 | +9.5万人(6月・下方修正) | | ISM非製造業指数(7月) | 54.1 | 54.5 | 54.0 |
原油の3日続落の背景は、中東の進展です。アメリカ・イラン・オマーンの3者が、ホルムズ海峡(中東の原油が通る海の通り道)の再開に向けた60日間の暫定合意に近づいていると複数のメディアが報じました。イラン側も「航行ルートの座標で合意した」とコメントしています。ただし、アメリカがイランの港の封鎖を続ける限り安全は保証されない、という留保付きです。前回「交渉は始まっていません」と書いた状態からは、確かに一歩進んでいます。
金融政策は、今日は正直に「わからない」と書きます。 次のFOMC(9/16)に向けた市場の織り込みについて、今日集めた情報では「0.25%利上げの確率61.9%」という報道が複数ありました。ところが前回の記事では「利下げ確率42〜45%」と書いています。利上げと利下げ、真逆です。 どちらもCMEの公式ツール(FedWatch)を直接読めておらず、二次情報の段階で食い違っています。政策金利が3.50〜3.75%で、7月のFOMCでは3人の委員が「利上げすべき」と反対票を入れた——という事実関係からすると、市場の論点が「利上げするかどうか」側にあるのは筋が通ります。前回の「利下げ42〜45%」の記載は、疑ってください。確定するまで、この欄の確率の数字は判断に使いません。
テクニカルで見る今の位置
TradingViewの実データで、今日の下げが「基調の転換」なのか「基調の中の一休み」なのかを確認しました。
・S&P500(SPY):$769.79(-0.20%)。RSI 64.74 → 中立のやや強め。MACDはゴールデンクロス継続でゼロラインの上。小反落だが、上昇基調は崩れていません ・ナスダック100(QQQ):$717.30(-0.90%)。RSI 55.39 → 中立。MACDはゼロラインの下からゴールデンクロス済みで、回復途中の反落 ・エヌビディア(NVDA):$219.22(+3.43%)。RSI 61.60 → 中立。MACD上昇継続 ・グーグル(GOOGL):$362.43(-4.03%)。RSI 54.59 → 急落しても中立圏。長期MAからは+7.76%上で、まだ高い位置 ・AMD:$482.05(-7.04%)。RSI 46.61。MACDはデッドクロスに転換して下降継続。長期MAから+70%上という過熱状態からの剥落 ・マイクロソフト(MSFT):$487.46(-1.09%)。RSI 76.08で買われ過ぎ圏
※RSIは「買われすぎ・売られすぎ」を0〜100で表す指標(70超で買われ過ぎ、30割れで売られ過ぎが目安)。MACDは2本の線の交差で流れの向きを見る指標です。
気づいたことを2つ。まず、指数(SPY)のテクニカルは今日の下げでも崩れていません。**今日の下げは「相場全体の転換」ではなく「銘柄の選別」**という読みと一致します。もう1つはAMDで、7銘柄の中で唯一MACDが下向きに転換しました。昨日「1年かけて積み上がった期待が解消されたように見える」と書いた動きが、テクニカルにもそのまま出ています。
※テクニカル分析はTradingViewのリアルタイムデータに基づく。投資判断は自己責任で。
全体像:指数の「まちまち」の裏で、選別が始まっている
今日を一言でまとめると、**「市場は落ち着いたまま、銘柄を選び直した日」**です。
VIXは15.81へ低下、Fear & Greedは60のGreed。恐怖はどこにもありません。それでもナスダックは-0.83%下げた。売られたのはSpaceX(AI投資$18.4B)、グーグル(設備投資$200B前後へ上方修正)、AMD(期待が高すぎた)、Uber(見通しが普通だった)——どれも「業績が悪い」銘柄ではなく、「お金の使い方や次の見通しに疑問が付いた」銘柄です。逆に、見通しを上げたShopify、薬の需要が確認できたイーライリリー、AIマネーを受け取る側のNVIDIAは買われました。
こういう相場で僕が意識しているのは、「指数の色」と「中身の色」を分けて見ることです。ダウは3日連続最高値ですが、変動幅は+907→+263ポイントと3分の1以下に細りました。ナスダックはマイナスですが、恐怖で売られたわけではない。どちらの指数の数字も、今日の本当のテーマ(決算による選別)を映していません。指数がまちまちの日ほど、個別の動きに情報が詰まっている気がします。
今日の迷い・判断メモ
迷ったポイント:朝方(日本時間4時半ごろ)に見たデータでは、S&P500は「+0.07%でプラス」でした。それを見て「今日は3指数まちまち、S&Pは小幅高」という筋で頭の中の下書きができていました。
結局どう考えたか:確定値を取り直したら、S&P500は**-0.17%のマイナス**。プラスとマイナスが逆でした。日本時間の早朝4時台は、NY市場の引け(夏時間で日本の朝5時)より前で、見ていたのは「引け28分前の途中経過」だったんです。上げ下げの符号が引けの直前30分でひっくり返ることがある、と身をもって知りました。
後から振り返って:昨日は「1日ズレたデータ」に引っかかりかけて、今日は「引け前の途中経過」に引っかかりかけました。2日連続でデータの罠の形が違う。時刻を確認してから数字を信じる、という手順を自分のチェックリストの最初に置きます。相場の分析より先に、まず「この数字はいつの数字か」。
自分なら何を確認してから動くか
具体的な保有銘柄は書きません。手順だけ残します。
- SpaceXのロックアップ解除(8/6)で下げが加速するか:今日の-13.61%は決算への反応ですが、明日は上場時からの株主が売れるようになる日です。「売りたい人が売り終わる」イベントなので、下げても出来高とセットで見ます
- 金曜の雇用統計の予想値を前日にもう一度確認する:今日の時点で予想が+7.5万人〜+12.0万人とソースによってバラバラです。予想の幅が広いイベントは、結果がどちらに転んでも「サプライズ」の解釈が割れます。どの予想に対する上振れ・下振れなのかを先に固定しておきます
- 利上げ観測か利下げ観測か、一次ソースで確定させる:今日の情報収集で真逆の数字が並びました。ここが分からないまま金利や為替の記事を読むと、全部の解釈がひっくり返ります。CMEの公式ページを自分で見るまで、この論点は保留します
明日の観測ポイント
「予測」ではなく「仮説+トリガー(こうなれば正しい)+無効条件(こうなれば間違い)」で書きます。
① 仮説: AIに「お金を使う側」が売られる選別は、1日で終わらず続く トリガー: 8/6以降、AI設備投資の拡大を発表・報道された銘柄が下げ、同じ日にNVIDIAなど「受け取る側」が上げる逆行がもう1回起きる → 選別が構造だと確定 無効条件: 設備投資拡大を発表した銘柄が買われる日が来る → 「投資額を嫌気」ではなく個別要因だった → 僕のルール:「AI関連が下げた」というニュースの見出しでは判断しない。下げた銘柄がAIマネーの払い手か受け手かを先に分類してから、構図が続いているかを数える
② 仮説: 10年国債利回りは雇用と金融政策の見通しで動いている(前回③の継続) トリガー: 8/7の雇用統計でNFPが予想から±3万人以上ズレたとき、10年債が0.08ポイント以上動く → 雇用が主因だと確定 無効条件: 同じズレ幅でも10年債の動きが0.08ポイント未満 → 金利は別の要因で動いている → 僕のルール:今日ADPの大幅下振れに金利がほぼ無反応だったので、「先行指標には反応せず本番だけに反応する」のか「雇用自体に反応しない」のかを金曜に切り分ける。予想値はソースで+7.5万〜+12.0万人と割れているため、前日にどの数字を基準にするか固定してから臨む
③ 仮説: ダウの最高値更新は続いても、上げの勢いは細っていく トリガー: 8/6〜8/7に、ダウが上げても上げ幅が+263ポイントを下回る → 勢いの減衰が確定 無効条件: +300ポイント超の上げが戻ってくる → 勢いは細っていない(そのときは前回①の集中判定を再開する) → 僕のルール:「最高値更新」という見出しの回数ではなく、上げ幅の推移(+907→+263→?)を並べて見る。記録の更新と勢いは別物なので
明日この仮説がどうなったか、また振り返ります。気になることがあればコメントで教えてください。
今日の3語メモ
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「Beatでも+17%と-5%」:ShopifyもUberもEPSは予想超え。分かれ目は次の四半期の見通し(ガイダンス)が市場の想定より上か下か。決算の○×表だけでは株価は読めない
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「AIに使う側が売られ、使われる側が買われた」:AI投資$18.4BのSpaceXが-13.6%、設備投資$200B前後へ引き上げたグーグルが-4.0%。その一方でチップを売るNVIDIAは+3.4%。同じ「AI関連」の中で、お金の払い手と受け手が逆に動いた
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「ADP+4.4万人に金利は無反応」:雇用の先行指標が予想を大きく下回っても、10年国債利回りはほぼ動かず。市場は金曜の雇用統計(本番)だけを見ている。前座への無反応は「材料が無効」の証拠にはならない
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Jiyonは「AIで相場をどう読むか」の試行錯誤の記録です。 事業や個人資産にAIをどう取り込むかを体系で学びたい方は、TSUMUGU(Hiro)のメルマガをどうぞ。 → https://be-sunao.com/tsumugu/
この記事はjiyon(@jiyon_kizuku)の相場振り返りシリーズです。 投資判断は自己責任でお願いします。データは2026年8月5日時点のものです。
データの信頼度について:この記事の数字は、書く前に「当日終値−前日比=前日終値」の足し算で機械的に検算し、書いたあとに一次ソースへの突き合わせをかけています。今日の時点で確定できなかったものは以下です。
- FOMCの利上げ/利下げ確率:本文に書いたとおり、報道間で真逆(利上げ61.9% vs 利下げ42〜45%)。CME公式は未確認のため両方とも判断に使っていません
- 金(ゴールド):終値が$4,245〜$4,304とソース間で割れ、前日の終値自体も$4,136と$4,215の2通りが存在します。昨日の記事の$4,136も含めて、金の数字は当面低信頼として扱います
- 10年債・2年債利回り・ドル円:終値のピンポイント値がソース間で数bp〜0.2円割れており、レンジで記載しました
- セクター別騰落:11業種の完全な内訳は取得できず、確認できたのはヘルスケア+1.3%のみです
- 出来高・騰落銘柄数(NYSE):当日分を取得できませんでした
- ダウ終値:当初54,349.06と54,349.12の2通りが出ましたが、ファクトチェックでYahoo Finance・CNBCの2系統が54,349.12で一致したため、本文はこちらに統一しました
- Fear & Greed指数(60前後):8/5当日のピンポイント値は一次ソースで確認できていません。前日58.2からGreed圏継続という方向性のみ確認済みです
一方、主要指数の前日比検算は6項目すべて一致、個別株の終値はTradingViewの実データと報道の2系統で照合済み、ADP(+4.4万人)はADP公式リリース、ISM(54.1)はISM公式で確認しています。確認できたものと、できなかったものを分けて書くようにしています。

