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「買い手が消えた」と書いた翌日、売買代金は13兆円に膨らんだ|7月29日 日本株分析

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日経平均が-930円73銭(-1.49%)下がって、61,434円19銭で終わりました。3日続落です。

でも同じ日に、TOPIXは+10.44(+0.26%)で上がっています。33業種のうち25業種がプラス。値上がり銘柄は1,044で、値下がりの491を大きく上回りました。

そして売買代金が、13兆1,999億円。前日の9兆1,959億円から、43%増えました

前回の記事で僕は、この下げを「売りが激しかった下げではなく、買い手が消えた下げ」と結論づけて、「売買代金が膨らむ日が来るまで底は入らない」と書きました。その翌日に、代金が膨らみました。

前回の仮説チェック

前回の記事で立てた3つの仮説を、今日のデータで答え合わせします。

仮説①: この下げは「買い手不在」型なので、売買代金が膨らむ日が来るまで底は入らない トリガー: 7/29の売買代金が11兆円を超える(=投げ売りとその受け皿が同時に出る) 結果: ✅ 確認された 学び: 売買代金は13兆1,999億円(売買高36億844万株)。トリガーの11兆円を明確に超えました。前日は9兆1,959億円・25億9,337万株だったので、代金で+43%、株数で+39%です。前回「-3.95%の急落日なのに代金が前日より減っている」という違和感を書きましたが、その違和感の答えが翌日に出た形になります。慌てて売る人と、それを拾う人が、昨日ではなく今日そろった。ただしこれは「底が入った」という意味ではありません。仮説は「代金が膨らむまで底は入らない」であって、「膨らめば底」ではないからです。ここを混ぜると次を間違えます。

仮説②: NT倍率(日経平均÷TOPIX。日経の方が強いと数字が大きくなる)の低下は「TOPIX優勢」ではなく「半導体の傷」だったので、半導体が止まればNT倍率は戻る トリガー: キオクシアとアドバンテストがともにプラス圏で引け、NT倍率が15.8台以上に戻る 結果: ❌ 否定された(無効条件のほうが発動) 学び: キオクシアは-13.85%、アドバンテストは-1.22%で、どちらもマイナス圏。NT倍率は15.73倍→15.46倍まで下がり、無効条件に置いた「15.6台以下へ続落」に入りました。ただ今日は前回と違って、トリガーに「プラス圏で」という方向を書き込んでいたおかげで、迷わず❌と判定できています。前回「水準だけの条件は、想定と逆の理由でも達成されてしまう」と反省したのが、翌日そのまま効きました。ルールを直した効果が1日で確認できたのは初めてです。

仮説③: FOMC声明までは、半導体以外へ資金が逃げ続ける トリガー: 7/29も小売・空運・陸運などの内需系が値上がり業種の上位に残る 結果: ✅ 確認された(想定より強い形で) 学び: 上位は輸送用機器+5.84%、ゴム製品+4.63%、サービス業+3.19%、陸運業+2.39%、小売業+2.32%。それ以上に効いたのは数のほうで、値上がり業種が前日の11から25に増えています。無効条件に置いた「値上がり業種が5業種以下」とは逆方向に、逃げ場が広がりました。

主要指数

・日経平均 61,434.19円(-930.73 / -1.49%) ・TOPIX 3,974.03(+10.44 / +0.26%) ・東証グロース250 666.12(-10.45 / -1.54%) ・NT倍率 15.46倍(前日 15.73倍) ・東証プライム 値上がり1,044/値下がり491/変わらず23 ・33業種 値上がり25業種/値下がり8業種 ・売買代金 13兆1,999億円(前日9兆1,959億円 → +43%) ・売買高 36億844万株(前日25億9,337万株) ・ドル円 163.28〜163.88円のレンジ(午後は163.40円台)

日経平均が下がってTOPIXが上がる日は、そんなに多くありません。この2つの差がNT倍率で、前日の15.73倍から15.46倍まで落ちました。

相場を動かした3つのポイント

① 昨日の大引け後に、熊本で震度7の地震が起きていた

まずこれを書かないと、今日の相場の説明になりません。

7月28日16時27分、熊本県熊本地方でマグニチュード7.1、最大震度7の地震が発生しました。宇城市と氷川町で震度7、熊本市南区や八代市などで震度6強。避難所は465カ所、避難されている方は約9,900人に上っています(29日9時半時点)。亡くなった方も出ていて、被害の全容はまだ確認中の段階です。日本製紙の八代工場では煙突が倒壊しています。

相場の話に戻すと、発生時刻の16時27分は、東証が大引けした15時のあとです。だから前日7/28の-2,566円という急落に、地震は関係していません。あれは純粋に韓国発の半導体売りでした。地震が株価に出てきたのは、今日7/29のほうです。

そして熊本は、半導体工場が集まっている場所です。今日わかっているだけで、東京エレクトロンが合志・大津の2事業所を稼働停止して安全点検(建物・設備に大きな損害は確認されていないとのこと)、ソニーセミコンダクタの熊本テクノロジーセンターが生産停止、ルネサスの川尻工場で壁面の亀裂と一部漏水が見つかって操業停止、三菱電機も熊本の半導体工場2カ所が生産停止。TSMCの熊本工場(JASM)は震度5強で、構造の安全を確認して段階的に操業を戻し始めています。

半導体だけではありません。トヨタは福岡の3工場を月内停止、ホンダも工場を止めています。部品が届かなくなるからです。

→ 僕のルール:相場が動いた理由を探すとき、まず「取引時間中に起きたことか、時間外に起きたことか」を分けます。時間外の出来事は、その日の株価にはまだ入っていない。今回みたいに大引け後の地震だと、影響が出るのは翌日以降になります。前日の記事に地震のことを一言も書かなかったのは、僕が見落としていたからですが、結果として「7/28の下げに地震は関係ない」という整理自体は間違っていませんでした。

② 売買代金が9.2兆円から13.2兆円へ。買い手が戻ってきた

今日の売買代金は13兆1,999億円、売買高は36億844万株。前日はそれぞれ9兆1,959億円・25億9,337万株でしたから、代金で+43%、株数で+39%です。

前日の記事で僕が一番引っかかっていたのが、ここでした。-2,566円も下げた日なのに、代金が前日より1.71%減っていた。慌てて売る人が殺到する日なら代金は膨らむはずなのに膨らまなかった。だから「売りが激しかった下げ」ではなく「買う人がいなくなった下げ」だと考えて、「代金が膨らむ日が来るまで底は入らない」という仮説を立てました。

今日、代金が膨らみました。しかも43%増です。株数も39%増えているので、単に値がさ株が動いただけではなく、取引に参加した人そのものが増えています

ただ、ここで気をつけたいことがあります。仮説は「代金が膨らむまで底は入らない」であって、「膨らんだら底」ではありません。必要な条件と、十分な条件は違う。代金が膨らんだ日は、投げ売りと受け皿が同時に出た日ですが、その受け皿が翌日も残っているかどうかは、まだ何も確認できていません。

→ 僕のルール:自分が立てた仮説が当たったときこそ、その仮説が何を言っていて何を言っていないかを読み直します。「Aが起きるまでBはない」を「Aが起きたからBだ」に読み替えるのは、自分に都合のいい飛躍なので、意識して止めます。

③ 工場を止めたトヨタが、+7.18%で買われた

今日いちばん不思議だったのがこれです。トヨタは福岡の3工場を月内停止すると発表しながら、株価は3,224円(+7.18%)。売買代金の上位10位に、上昇銘柄としてただ1社入りました。

同じことは業種別にも出ています。値上がりのトップが輸送用機器+5.84%、2位がゴム製品+4.63%。車と、そのタイヤです。地震で工場が止まっているセクターが、その日いちばん買われました。

理由を報道から拾える範囲で並べると、半導体・AI関連から資金が抜けて、株価が割安な内需・バリュー株へ移っていること、想定為替レート150円に対して実際が163円台の円安であること、PBR1倍割れという水準面。つまり工場停止というマイナスより、資金の移動というプラスのほうが大きかった、ということになります。

正直に書くと、僕はこれを事前には説明できません。「地震で工場が止まった会社は売られる」というのが素朴な予想で、実際は真逆でした。個別の悪材料より、資金がどこからどこへ動いているかのほうが強い日がある——今日はそれを見せられた気がしています。

→ 僕のルール:ニュースと株価が逆に動いたときは、そのニュースを疑うのではなく「もっと大きな資金の流れが別にあるはず」と考えて、業種別の並びを先に見ます。個別の材料は、資金の流れに勝てないことがある、と扱います。

セクターの強弱——「何が買われて、何が売られたか」

売られたのは半導体とその周辺です。非鉄金属-5.39%、ガラス・土石製品-2.52%、電気機器-2.46%、金属製品-1.53%、建設業-1.12%。下げた業種はこの8つだけでした。

買われたのは輸送用機器+5.84%、ゴム製品+4.63%、サービス業+3.19%、陸運業+2.39%、小売業+2.32%。

ひとつ引っかかったのが、建設業が-1.12%だったことです。震度7の地震があった翌日なら、復興の工事が増えるという理由で建設株は買われそうなものです。実際、九州が地盤の若築建設や冨士ピーエスは買い注文が殺到して値がつかない状態(カイ気配)で始まっていました。

でも業種全体ではマイナス。この理由を説明した報道は、探した範囲では見つけられませんでした。わからないことは、わからないまま書き残します。大手ゼネコンの比重が大きいから相場全体の下げに引っ張られたのか、被害の全容が見えるまで買いにくいのか、僕には判断がつきません。明日以降の宿題にします。

売買代金上位・注目銘柄

・キオクシアHD 38,380円(-13.85%)— 代金トップ。日中で29%の往復 ・東京エレクトロン 50,000円(-10.59%)— 半導体安と熊本2事業所の稼働停止が重なる ・アドバンテスト 25,200円(-1.22%)— 純利益76%上方修正でもマイナス ・ソフトバンクG 4,741円(-6.95%)— AI投資への警戒 ・村田製作所 6,231円(-12.89%)— 決算は7/30予定 ・太陽誘電 9,005円(-12.36%) ・フジクラ 3,760円(-7.68%) ・トヨタ自動車 3,224円(+7.18%)— 代金上位で唯一の大幅高 ・三菱UFJ 3,647円(-0.38%)— ほぼ横ばい ・任天堂 7,986円(+4.27%)

前日は代金上位10のうち9つが下落で、プラスはファーストリテイリング1社でした。今日はトヨタが+7.18%で入ってきています。逃げた先が、代金上位に顔を出し始めたのが前日との違いです。

個別株で目立った動き

急落:SCREENホールディングス-17.25%(11,730円)。第1四半期の営業利益が41.1%の減益で、決算をきっかけに売られました。ほかにキオクシア-13.85%、村田製作所-12.89%、太陽誘電-12.36%、東京エレクトロン-10.59%、レーザーテック-8.31%、フジクラ-7.68%、ソフトバンクG-6.95%、ディスコ-6.52%、SUMCO-6.10%。ルネサスは川尻工場の被害が出て4日続落です。

急騰:円谷フィールズHDが+20.7%でストップ高。前日も上方修正と特別配当で+26.14%のストップ高だったので、2日連続です。カプコン+19.75%、トヨタ+7.18%、任天堂+4.27%。コマツは今期の税引前利益の予想を4,660億円→5,080億円に引き上げました。

ストップ高の中に「KOSPIベア」、ストップ安の中に「KOSPIブル」が同居していたのも今日の光景でした。韓国株が下がると儲かる商品と、上がると儲かる商品。韓国市場で起きたことが、東京の値段にそのまま出ています。

決算が効いた銘柄と、効かなかった銘柄

今日は「好決算なのに売られる」と「好決算が1日遅れて効く」が同じ日に並びました。

効かなかった側:アドバンテストは今期の純利益予想を4,655億円から6,600億円へ76%引き上げました。それでも終値は-1.22%。韓国のSKハイニックスも、営業利益が前の年から**+557%**の60兆5,400億ウォンでしたが、市場が期待していた64兆2,200億ウォンに届かず急落しています。日経はこれを「好決算『力不足』」と表現していました。過去最高の数字でも、期待に届かなければ売られる

遅れて効いた側カプコンが+19.75%(4,226円)で9カ月ぶりの高値になりました。第1四半期の売上高704.1億円(+54.7%)、営業利益410.54億円(+66.9%)、新作『プラグマタ』が250万本超え。ただしこの決算の発表は前日7/28で、その日の株価は3,529円でした。前回の記事で「好決算なのに、ほぼ無反応」と書いた、まさにその銘柄です。同じ材料が、丸1日遅れて価格になりました。

→ 僕のルール:決算が出た日の反応だけで「市場はこの決算をこう評価した」と結論を書かないようにします。相場全体が荒れている日は、個別の材料が処理されるのが翌日にずれることがある、と今日わかりました。

為替と外部環境

・ドル円 163.28〜163.88円(午後は163.40円台) ・S&P500(7/28) 7,428.78(+0.21%) ・Nasdaq(7/28) 24,876.91(-0.22%) ・NYダウ(7/28) 52,747.32(+1.03%) ・SOX指数(7/28) 11,035.68(-4.49%) ・WTI原油 $79ドル台(続落) ・韓国KOSPI(7/28確定) 6,023.66(-10.84%)

2つ書いておきます。

1つは訂正です。前回の記事で韓国KOSPIの7/28の下落率を「-8.10%」と書きましたが、確定した終値ベースでは**-10.84%**(6,023.66)でした。記事を書いた時点で拾えたのが場中の速報値だったためです。前回まさに「場中の数字で結論を書くと逆の話になるところだった」と自分で書いたばかりで、気づいていた穴に片足を入れていました

もう1つは、その韓国が今日さらに壊れたことです。KOSPIとKOSDAQの両方で2日連続のサーキットブレーカー(値動きが激しすぎる時に取引を一時停止する仕組み)が発動しました。2日連続は韓国市場の歴史で初めてだそうです。日中には-12.63%(5,262.77)まで下がる場面がありました。大引けの確定値は取得できていません。

震源の韓国が-12%まで沈んだ日に、日本はTOPIXがプラスで終わっている。同じ半導体ショックでも、着弾の深さがここまで違うというのが今日の外部環境です。

なおアメリカでは7/28、ダウが+1.03%と上がる一方でSOX指数(半導体株をまとめた指数)が-4.49%。半導体だけが世界中で売られて、それ以外は買われている構図が日米韓で共通していました。

テクニカルで見る今の位置

・日経225 ETF(1321):終値63,680円(-1.38%)、RSI 33.53、MACD -1,415(シグナル -683 を下回る) ・TOPIX ETF(1306):終値414.9円(+0.48%)、RSI 46.18、MACD -1.1(シグナル -0.1 を下回る) ・アドバンテスト(6857):RSI 38.83 ・東京エレクトロン(8035):RSI 28.06、MACD -2,688.2(ヒストグラム -2,426.3) ・キオクシアHD(285A):RSI 30.78

前回、日経ETFのRSI(買われすぎ・売られすぎを0〜100で表す指標)が35.35だったのを見て「30を割っていないのが引っかかる」「もう少し下がる余地が数字の上では残っている」と書きました。

今日、東京エレクトロンが28.06で30を割りました。キオクシアも30.78まで来ています。一方で日経ETF自体は33.53で、まだ割っていない。震源にいる個別株が先に「売られすぎ」に入って、指数はまだ追いついていない状態です。

そしてTOPIX ETFのRSIは46.18。日経ETFとの差は12.65ポイントに開きました(前日は9.3ポイント差)。同じ市場・同じ日で、傷の深さの差がさらに広がっています。

※テクニカル分析はTradingViewのリアルタイムデータに基づく。投資判断は自己責任で。

全体像:指数は下がったが、市場から人は逃げていない

今日を一言でまとめると、指数は下がったのに、市場そのものは前日より活発だった日です。

日経平均は-930円で3日続落。前場は寄り付きが+369円のプラス発進で、9時台には上げ幅を500円超まで広げてから崩れ、後場に入って一時-1,900円近く(60,400円台)まで突っ込み、大引けにかけて戻して-930円で終わっています。

一方で、TOPIXはプラス、値上がり1,044銘柄、25業種が上昇、そして売買代金は13兆1,999億円で43%増。下がったのは日経平均という数え方であって、日本の株式市場から人が引いたわけではありません

こういう相場で僕が意識しているのは、「価格が下がった」と「市場が冷えた」を分けて見るということです。前日は価格も下がり、代金も減りました。あれは冷えた下げです。今日は価格が下がって代金は増えました。売り手も買い手も動いています。同じ「日経マイナス」でも、この2つはまったく別の状態だと思っています。

そのうえで、今日の日経を押し下げたのは半導体で、そこに熊本の地震で工場が止まったという要素が後場に乗りました。買われたのは車・タイヤ・内需で、そこには工場を止めたトヨタも入っています。悪材料が出たセクターが買われ、悪材料が出ていない指数が下がるという、ねじれた1日でした。

今日の迷い・判断メモ

迷ったポイント:この記事は一度、まったく違う内容で書き上げていました。「下げ幅930円の6割は東京エレクトロン1社が作った」というのが最初の結論で、タイトルにもそう入れていました。

結局どう考えたか:数字を検証し直したところ、根拠にしていた「東エレクが559円押し下げ」は前引け(日経-675円)時点のデータで、分母に使った-930円は大引けの数字でした。時点の違う分子と分母で割り算をしていたわけです。15時時点で見れば東エレクの押し下げは603円で、そのときの日経は-1,097円なので約55%。前引けで見れば約83%。大引け時点の内訳は公表されていません。時点によって55%にも83%にもなる数字を「6割」と言い切って、記事の背骨にしていました。

後から振り返って:これは計算ミスというより、「きれいな数字が出たときに、その数字の出どころを確認しなくなる」という自分の癖の問題です。「6割が1社」は前日の「28%が1社」「26.5%が1社」というシリーズの続きとして気持ちよくハマる数字でした。ハマったから疑わなかった。話がうまく繋がったときほど、元データの時点を確認する——これを次からの手順に入れます。

もう1つ:売買代金についても書いておきます。最初、大引けの確定値がどうしても取れず、「取得できなかったので仮説①は判定不能」として記事を出しかけました。その後、日経の大引け記事の本文にきちんと13兆1,999億円と書かれているのを見つけています。つまり**「データがない」ではなく「僕が見つけられていない」だった**。ここで判定不能のまま出していたら、シリーズで一番大事な仮説の答え合わせを、自分の探し方の問題で落としていたことになります。取れなかったときは「本当にどこにもないのか」をもう一段確認する、を追加します。

自分なら何を確認してから動くか

  1. 明日も売買代金が10兆円を超えるかを確認する。今日の13兆円が一過性の投げ売りなのか、買い手が戻ってきた入り口なのかは、1日では判断できない。2日続けば後者として扱う。
  2. 熊本の各工場の再開見通しが出るかを確認する。東京エレクトロン、ソニー、ルネサス、三菱電機のいずれも「点検中」の段階で、被害の程度がまだ数字になっていない。再開時期の発表が出るまで、半導体株の下げを「AI相場の終わり」と「地震による一時的な停止」に分けて考えない。
  3. FOMC(日本時間7/30未明)と日銀会合(7/31)を通過するまでは、業種の並びだけを記録する。これは前回と同じ姿勢を維持します。

明日の観測ポイント

仮説:今日の13兆円は投げ売りと受け皿が揃った1日で、買い手が本当に戻ったなら代金は高止まりする トリガー:7/30の売買代金が10兆円以上を維持する 無効条件:7/30の代金が9兆円台以下に戻る(=今日は投げ売りだけの1日だった) → 僕のルール:代金が1日だけ膨らんで翌日しぼむのは、売りたい人が売り切っただけで買い手は戻っていない形だと考えます。2日連続で膨らんで初めて、資金が入ってきたと判断します。

仮説:資金の半導体→内需・バリューへの移動は構造的なもので、NT倍率は続落する トリガー:7/30もTOPIXがプラスで引け、NT倍率が15.4台以下 無効条件:日経がプラス転換し、NT倍率が15.6台以上へ反発 → 僕のルール:前回の反省を引き継いで、水準(15.4台以下)と方向(TOPIXがプラス)の両方を条件に入れました。今日はこの書き方のおかげで迷わず判定できたので、この形を標準にします。

仮説:東京エレクトロンと村田製作所の決算(ともに7/30)も、アドバンテストと同じく「良くても売られる」 トリガー:両社とも上方修正または増益にもかかわらず、7/30または7/31の株価がマイナスで引ける 無効条件:どちらかが決算を素直に買われて+5%以上 → 僕のルール:好決算が効かない相場が3社続いたら(SKハイニックス・アドバンテスト+もう1社)、「決算で買う」という発想を今の半導体セクターでは一旦やめます。逆に素直に買われた瞬間が、セクターの空気が変わった合図だと考えています。ただし東エレクは地震の影響が決算とは別に乗るので、判定は慎重にします。

明日この仮説がどうなったか、また振り返ります。気になることがあればコメントで。

今日の3語メモ

「売買代金13兆1,999億円(前日比+43%)」「日経-930円でTOPIXは+0.26%」「震度7は大引け後」 — この3つを覚えておけば、7/29の日本株は思い出せます。指数は下がったのに人は増えていて、その裏で前日の地震が効き始めた日、と。


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この記事はjiyon(@jiyon_kizuku)の相場振り返りシリーズです。 投資判断は自己責任でお願いします。データは2026年7月29日時点のものです。 熊本地震の被害状況は7月29日時点の速報であり、その後更新される可能性があります。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

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