製造装置は買い、完成品は売り|半導体が割れた日|6月29日 日本株分析
日経平均が+0.15%(+107円)でギリギリプラスの69,468円。数字だけ見たら「動かなかった日」と読めるんですが、中身は全然違う。
今日の特徴は 「半導体」というひとくくりが効かなくなった ことです。太陽誘電が+10.91%、東京エレクトロンが+2.44%で買われる一方、キオクシアHDが-4.05%、ソフトバンクグループ(以下SBG)が-5.33%で売られた。同じ「半導体・AI関連」というカテゴリの中で、装置・部材を作る側と、完成品・プラットフォーム側で資金の向きが真逆になった一日でした。
朝の寄り付き直後には日経が一時1,300円超下落して68,000円を割れる場面もあって、25日移動平均線(67,777円)で押し目買いが入って大引けに+107円まで戻したという、振れ幅でいうと1,400円幅の値動き。見出しの+107円からは想像できない中身でした。
前回の仮説チェック
前回の日本株分析記事は 6/25(木)の「マイクロン決算で日経+3,191円」でした。間に金曜(6/26)が挟まってますが、その金曜の検証も含めて、6/25に立てた3つの仮説を 6/29 までのデータで答え合わせします。
仮説①: マイクロン決算の余韻で半導体強含みが継続するか、今日で材料出尽くしになるか トリガー: 翌日(6/26)の半導体3銘柄寄り値が前日比+1%以上で始まり午前中プラス維持 → 余韻継続 無効条件: 寄り値が前日比マイナス → 材料出尽くしの典型パターン 結果: ❌ ほぼ「材料出尽くし」シナリオ。6/26は米SOXが-5.29%で日本の半導体株は崩れ、6/29 もキオクシア-4.05%、アドテスト-1.51%、レーザーテック-1.60% と弱い動き。ただし東エレと太陽誘電だけは別シナリオで買われた(韓国半導体投資発表が後場に効いた)。 学び: 「祭りは1日で終わる」が原則として正しかったけど、翌週には半導体の中で買われる銘柄と売られる銘柄が分化する という二段階の動きまでは読めてなかった。「材料出尽くし」を均等に当てはめると、東エレ・太陽誘電の上昇を取り逃す。テーマで括らず銘柄単位で見る必要がある場面だった。
仮説②: 東京CPI(6/26朝発表)の数字が1.7%予想を超えると銀行株リバーサル、未達ならリスクオン継続 トリガー: 東京CPI 1.8%以上 → 銀行・保険セクターに資金回帰、円高方向、半導体反落 無効条件: 東京CPI 1.6%以下 → リスクオン継続、半導体強含みが翌週に続く 結果: ⏳ 半分外れ。実績は東京都区部コアCPI +1.6%(予想+1.7%下振れ、前月+1.3%→加速)。仮説では「1.6%以下ならリスクオン継続」だったけど、今日6/29は銀行業-0.61%でセクター下位、保険業は+2.51%と上位(半導体祭りから逃げた資金が保険に入った)。「CPIの数字だけで銀行が動く」というシンプルな対応関係ではなかった 。背景にはSBG急落で日経が崩れる中での「ディフェンシブとしての保険」という別の文脈があった。 学び: マクロ指標の数字と個別セクターの動きを1対1で対応させる仮説は、他の材料が同時に出るとブレる。「CPIが○○ならセクターは××」という単純化は、相場が静かな日には効くけど、SBGが-5%動く日にはノイズに埋もれる。
仮説③: 来週月曜(=6/29、今日)のキオクシア・アドテスト・東エレの寄り値で「集中買いが続くか祭りは1日か」を判定 トリガー: 寄り値が前日比+1%以上で始まる → 本物のテーマ 無効条件: 寄り値が前日終値より下 → 「祭りは1日で終わった」 結果: ❌ 寄り値はキオクシアもアドテストも前日比マイナスで始まり、「祭りは1日で終わった」シナリオが確定。ただし上で書いたとおり、東エレと太陽誘電は後場で別シナリオ(韓国投資発表)に乗って買われた。 学び: 「祭り判定」は寄り値の方向で正しく判定できた。でも午後に新しい材料が出ると、寄りの方向だけでその日全部を決められない。寄りで「祭り終了」と判定したあと、午後に新材料が出る可能性は常にチェックリストに入れておくべき 。
3つの仮説をまとめると、「テーマ祭りは1日で終わる」の原則は正しかったけど、 「テーマの中で銘柄分化が起こる」「午後の新材料で方向が変わる」 という二次的な動きが今日見えた。仮説の立て方として、もう一段「もし○○が起こったら」というif節を加えるべき場面だったと反省。
数字で見る今日
| 指数 | 終値 | 前日比 | 前日比率 | |---|---|---|---| | 日経平均 | 69,468.11円 | +107.23円 | +0.15% | | TOPIX | 3,982.00 | +18.64 | +0.47% | | グロース250 | 702.77 | +20.22 | +2.96% |
東証プライムの内訳が今日の本質を物語ってます。
・値上がり 1,089銘柄 / 値下がり 416銘柄 / 変わらず 35銘柄
値上がり銘柄数が値下がり銘柄数の 約2.6倍 。日経平均の数字(+0.15%)からは想像できない「広い上昇」が起こっていた。普段「日経が小幅プラスの日」は値上がり・値下がりが拮抗してるんですが、今日は明確に買い優勢。グロース250 +2.96% も含めて、 「指数を引き下げてる重い銘柄がいる一方、大多数の銘柄は静かに買われていた」 という構図。
売買代金は東証プライム合計で 約11兆8,255億円 。1日11兆円超は活発な水準で、「動かなかった日」ではなく「中身が割れた日」だったことを売買代金も裏付けてます。
寄りから引けまでの流れ
時系列で追うと、今日の構図がよく見えます。
- 9:00 寄付き: 68,000円台前半〜中盤で寄付き。前週金曜(6/26)の米ハイテク株安(SOX -5.29%、ナスダック -0.24%)とSBGのOpenAI IPO延期報道を受けて下窓開け
- 10時台 前場安値: 一時68,000円割れ。前週末比 -1,300円超のマイナス
- 11:30 前引け: 下落基調で前場終了
- 12:33頃 後場寄り: 68,866.70円(前週末比 -494円)。前場安値からは戻すも、まだマイナス圏
- 15:00 大引け: 69,468.11円(前週末比 +107.23円)。約2時間半で +601円の急回復
後場の +601円戻しが今日の主役。きっかけは 韓国大統領が発表したサムスン・SKハイニックスの巨額半導体投資計画 でした。これが東京市場で「韓国の半導体メーカーが投資を増やす → 日本の半導体製造装置メーカーが受注する」という連想ゲームを呼び、東京エレクトロンと太陽誘電に資金が向かった。
ただし、その買い直しの恩恵を受けたのは 製造装置・受動部品だけ で、キオクシア(NAND完成品)、アドテスト(テスター)、レーザーテック(EUV検査装置)、フジクラ(配線)は反発に乗れなかった。これが今日の最大の分岐点です。
半導体の中で起こった分化
今日の主役テーマ「半導体内部の分化」を、銘柄ごとに数字で並べてみます。
買われた側(製造装置・受動部品)
- 太陽誘電(6976) ¥18,610 +10.91%(MLCC・AIインフラ銘柄として買い直し)
- 東京エレクトロン(8035) ¥74,700 +2.44%(半導体製造装置)
売られた側(完成品・テスター・配線)
- ソフトバンクG(9984) ¥5,894 -5.33%(OpenAI IPO延期報道継続)
- キオクシアHD(285A) ¥88,450 -4.05%(NAND完成品、高値警戒)
- フジクラ(5803) ¥5,885 -4.01%(データセンター配線、調整)
- レーザーテック(6920) ¥49,200 -1.60%(EUV検査)
- アドバンテスト(6857) ¥31,950 -1.51%(テスター)
- イビデン(4062) ¥23,700 -1.25%(半導体パッケージ)
ここで僕が意識しているのは、「半導体」という言葉のひとくくりがもう機能してない ということです。先週6/25は「半導体3銘柄(アドテスト・キオクシア・東エレ)で日経+3,191円の半分を稼ぐ」集中型急騰でした。同じ3銘柄が今日は、東エレだけプラス、アドテストとキオクシアはマイナス。たった2営業日(金曜・月曜)の間で、半導体の中の優劣が組み変わっています。
なぜ製造装置・受動部品が買われて、完成品・テスターが売られたのか。今日の文脈で考えると、3つの要因が重なっています。
1. 韓国の投資発表は「装置を買う側のニュース」だった 韓国大統領が「サムスン・SKハイニックスの巨額投資」と言ったとき、その投資マネーで何を買うか。半導体工場を建てるなら、必要なのは製造装置(東エレ・SCREEN・東芝機械系)と、その装置や工場で使う電子部品(太陽誘電のMLCC、村田の積層セラミックコンデンサ)。「投資する側」の発表は「装置を売る側」のニュース だから、装置メーカーに買いが入る。完成品(キオクシアのNAND)を作るメーカーには直接プラスにならない。
2. キオクシアは「100日で+335%」の歴史的バブル圏 TradingViewのデータで見ると、キオクシアHDの25日移動平均からの乖離率は +346%、5日移動平均からの乖離は+316% という、過去ほぼ前例のない上方乖離。ボリンジャーバンド乖離 +151%。これは「上昇が早すぎる」状態で、何かしらの調整は時間の問題でした。今日の-4.05%はその調整の入口です。
3. SBGのOpenAI IPO延期報道が「AI完成プラットフォーム」の脆さを露出 SBGはOpenAIの大株主として「AI銘柄の代表格」として買われてきた。そのIPOが2027年以降に延期される報道が出たことで、 「AIの完成プラットフォームに投資する」というストーリーが宙に浮いた 。SBGの-5.33%は、6/26(金)の-12.53%急落の翌営業日にも追随売りが出るほど、構造的なリポジショニング(資金の入れ替え)が起こっています。
この3つを並べると、 「半導体・AIの中で『装置・部材を作る側』が買われ、『完成品・プラットフォームを作る側』が売られた」 という分化の必然性が見えてきます。テーマで括った投資(半導体ETFや半導体カテゴリのまとめ買い)が機能しなくなる場面が、今日まさに始まったかもしれません。
SBGの-5%と「OpenAI代理株」の脆さ
SBGの今日の-5.33%について、もう少し掘り下げます。
6/26(金)にOpenAI IPO延期報道で -12.53%急落 したのが起点。月曜(6/29)も追随売りで -5.33%。2営業日合計で約-17.9%。これは1ヶ月分の利益を一気に吐き出すレベルの下落です。
SBGがこれだけ強く下げる理由は、市場が「SBG = OpenAI代理株」として見ているからです。SBGが保有するOpenAI株式の評価額が、SBGの時価総額を動かす最大要因になっていた。だから「OpenAIのIPOが遅れる = SBG保有株の換金タイミングが遠のく = SBG株の評価額前提が崩れる」という連鎖で売られる。
ここで僕が今後気をつけたいのは、「ストーリー1本に依存する銘柄は、そのストーリーが崩れた瞬間に脆い」 ということです。SBGの強さは「ビジョンファンド経由でAIの未来に賭ける」というストーリーが核にあり、その代表がOpenAI。代表選手のスケジュールが遅れただけで時価総額が20%近く動くのは、ストーリー依存の典型的なリスク表現です。
逆に言えば、「ストーリーが崩れた銘柄を底値で拾う」という戦略は、ストーリーが本当に修復可能な場合に限り有効 。SBGの場合、OpenAIのIPOが2027年「以降」に延期されただけで、IPO自体がキャンセルされたわけではない。なので「-17.9%まで下げたSBGをここから拾う」という判断は、それなりに合理性がある。ただし、僕個人としては「ストーリー依存銘柄は一発勝負になる」と考えていて、ポートフォリオに入れる比率は抑え気味にしてます。
内需株が指数を救った
今日のもう一つの顔は 「内需株が指数を救った」 こと。セクター騰落ランキング上位5を見ると、明確に「内需+ディフェンシブ」に資金が向かっています。
| 順位 | セクター | 騰落率 | |---|---|---| | 1 | その他製品 | +2.70% | | 2 | 倉庫・運輸関連 | +2.61% | | 3 | 保険業 | +2.51% | | 4 | サービス業 | +2.11% | | 5 | 不動産業 | +2.02% |
下位5は資源・金融・素材:
| 順位 | セクター | 騰落率 | |---|---|---| | 29 | 銀行業 | -0.61% | | 30 | 石油・石炭製品 | -1.07% | | 31 | ゴム製品 | -1.30% | | 32 | 鉱業 | -1.83% | | 33 | 非鉄金属 | -2.70% |
このパターンは典型的な「リスクオフ気味のローテーション」です。リスク資産(半導体・銀行・資源)から、ディフェンシブ+内需(保険・不動産・倉庫・サービス)に資金が動く。SBGとキオクシアの下落で生まれた売却資金が、半導体に戻らず内需に向かった。
特に 保険業 +2.51% は注目です。先週6/25には保険業-1.69%でした。たった2営業日で「逆行安 → 上位浮上」というローテーションが起こっている。これは「半導体祭りに乗っていた資金が、祭りの終わりを察知して保険に逃げた」と読めます。
非鉄金属の-2.70% は資源株の連敗を象徴しています。背景には3つ:(1)原油WTIが$69台まで下落(米・イラン和平で需給緩和)、(2)中国景気悪化観測でハンセン-1.8%、(3)ドル円横ばいで「ドル建て商品の円換算追い風」もなし。資源株を持ってる人にとっては、内需が強い日に逆行安するのが厳しい。
「値上がり1,089 vs 値下がり416」の数字も、 「指数が動かないのに、大多数の銘柄は静かに買われている」 内需主導の構図と整合します。グロース250 +2.96% で中小型が強かったのも同じ流れです。
為替と外部環境
・ドル円 161.75円近辺(東京15時時点、円安方向) ・ユーロ円 186円前後(取得値は予測ベース) ・米国前日(6/26金) S&P500 -0.05%, Nasdaq -0.24%, Dow -0.09%, SOX -5.29% ・中国市場 ハンセン6/26(金)終値22,671.86(-1.76%)、上海6/29は取得不可 ・WTI原油 $69.23(米・イラン和平でホルムズ正常化、2月以来安値圏) ・金(Gold) $4,040〜4,082(PCE想定内で2連騰後) ・日本10年国債 2.60%前後(3営業日続落)
今日の外部環境で最大のポイントは 米SOX指数 -5.29%(6/26金) です。これがそのまま日本の月曜寄り付きに反映されて、半導体株が崩れる起点になった。ただ、米国の主要3指数(S&P500・Nasdaq・Dow)は全部 -0.1%前後の小幅安で、 「米国市場全体ではなく、半導体だけが大きく売られた」 のが特徴。日本市場もこの構図を受け継いで、「半導体が売られて指数下落 → 内需で買い戻し」という展開になりました。
WTI原油 $69台は注目です。先週から「米・イラン和平交渉でホルムズ海峡通過正常化」が継続して、原油安が止まらない。これが資源株の下落要因になる一方、 「インフレ圧力が和らぐ → 利上げ余地が減る」 という意味で、長期的には株式市場全体にはプラス要因。今日の日本10年債利回りが2.60%まで下がった(3営業日続落)のも、原油安によるインフレ期待の低下を反映しています。
ドル円161.75円は、日銀が6月会合で利上げ(0.75→1.00%)した後も円安方向が崩れていない、という状況。「日銀が動いても円高に動かない」のは、市場が「日銀の次の動き(年内追加利上げ)はまだ織り込まない」と判断しているサインです。
テクニカルで見る今の位置
TradingViewのデータで、主要銘柄のテクニカルポジションを整理します。
| 銘柄 | RSI | MACD | ボリンジャー乖離 | 一言 | |---|---|---|---|---| | 日経225 ETF(1321) | 56.15(中立) | DC継続(Hist -134) | +12.57%(中心帯) | 高値圏調整、25日線サポート | | TOPIX ETF(1306) | 52.65(中立) | DC(Hist -0.6) | +1.94%(中心帯) | 緩慢な調整、出来高増加 | | キオクシアHD(285A) | 54.94(中立) | DC(Hist -1,378) | +151%(大幅乖離) | 100日で+335%、調整圧力強い | | アドバンテスト(6857) | 57.56(やや強) | GC維持(Hist +416、縮小) | -16.01%(中心帯下抜け) | 戻り限定、ヒスト縮小中 |
日経225 ETFは100日高値76,330から-4.6%調整した位置。25日線(67,777円付近)でサポートを確認したのが今日の最大の収穫で、「これ以上下げない」という防衛ラインが見えました。逆に言えば、25日線を割れたら次のサポートは50日線(65,000円台)まで遠くなる。
キオクシアの ボリンジャーバンド乖離 +151%、25日線乖離 +346% は、過去の事例から見て「歴史的バブル圏」と表現するレベル。RSIは54で売られすぎではないですが、MACDのヒストグラムが -1,378 という大きなマイナスを示していて、 「上がる勢いは消えて、下がる勢いが本格化する直前」 の典型的なパターン。今日の-4.05%は調整の入口で、ここから数営業日かけて -10〜-20% の調整が来てもおかしくない位置です。
アドテストは「MACDはまだGC維持だけどヒストグラムが縮小傾向、ボリンジャー中心帯を下抜け」という、 「上昇トレンドが終わりかけている」 微妙なポジション。次の数日で MACD が DC するかどうかが、半導体テスター系の本格調整入りの判断材料になります。
全体像:因果が3層に重なった一日
今日の構図を全体像で整理すると、3つの層が重なっています。
第1層(外部環境): 6/26金曜の米SOX -5.29% と OpenAI IPO延期報道(SBG -12.53%)。これが日本の月曜寄り付きを68,000円割れまで押し下げる起点になった。
第2層(テクニカル防衛): 25日移動平均線(67,777円付近)で押し目買い。これが「機関投資家の防衛ライン」として機能して、寄り後の急落を食い止めた。
第3層(後場の新材料): 韓国大統領の巨額半導体投資発表。これが東エレ・太陽誘電に資金を呼び込み、半導体内部の分化を生んだ。一方でSBG・キオクシアには波及せず、内需株(保険・不動産・倉庫)が資金の最終的な受け皿になった。
3層が重なった結果、 「日経は+107円のギリプラス、TOPIXは+0.47%、グロース250は+2.96%、値上がり1,089 vs 値下がり416」 という、見出しの数字と中身の数字が全く違う一日になった。
ここで僕が考えてるのは、「日経の数字(+0.15%)だけで気分を作ったら、今日の本質を完全に見落とす」 ということ。日経の +0.15% は「ほとんど動かなかった日」と読めるけど、実際は「半導体が割れて、SBGが沈み、内需が浮上した」という、ポートフォリオ的に重要な変化が起こっている。
先週6/25は「半導体集中型の急騰」で、今日は「半導体分化+内需ローテーション」。 2営業日でテーマの中身が変わっている ので、「先週の勝ちパターン(半導体まとめ買い)」をそのまま今週に持ち越すと、東エレ以外の半導体銘柄で含み損が出る局面になっています。
今日の迷い・判断メモ
迷ったポイント: 寄り付きで日経が -1,300円超まで急落したとき、 「ここで押し目買いに入るか、それともさらに下げ余地があるとみて待つか」 で迷った。25日線(67,777円)が見えていたので「ここで下げ止まる」という想定はあったけど、SBG-12.53%の翌日でさらに追随売りが出るリスクもあった。
結局どう考えたか: 寄りでは買わなかった。理由は「25日線で押し目買いが入る」という想定はあくまで仮説で、 「割れた場合の損切り幅」が大きすぎる と判断したから。25日線(67,777円)を割れて50日線(65,000円台)までは約2,700円幅。仮にロスカットを50日線に置くと、67,800円で買って2,700円リスクを取ることになる。これに対してリターンは「25日線で反発するなら +500〜1,000円」程度で、リスクリワード比が悪い。なので前場は様子見にした。
後から振り返って: 結果論で言えば寄りで買えていれば +1,400円幅取れた日。ただし、「リスクリワード比が悪い場面で寄り付きから飛び乗る」を成功体験として記憶すると、次に25日線を割れる日に同じ動きをして大きく損する。判断プロセスとしては今日の様子見は維持。「テクニカル防衛ラインに賭ける」のは、 「もしそのラインが割れたら何が起こるか」 を計算してリスクリワードが合うときだけにする、というルールを再確認できた一日。
もう一つ反省点:太陽誘電+10.91%を後場の韓国投資発表後に拾えなかった。 「テーマ系銘柄は新材料が出てから10分以内に動かないと取れない」 という時間的制約を、今日もまた認識した。後場の動意系(材料起点の急騰銘柄)は、ニュースを見てから判断していると遅い。アラート設定(特定の材料キーワード×半導体関連銘柄)を整備するのが次の課題です。
自分なら何を確認してから動くか
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明日(6/30火)寄りでのキオクシア・SBGの方向 今日下げた2銘柄が、明日寄りでさらに-2%以上下げる → 構造的売り継続。逆に+2%以上自律反発 → 「下げすぎ警戒の買い戻し」が入った。どちらかで「2営業日連続で下げた銘柄に逆張りが入る位置か」を判定する。
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同じく6/30朝の鉱工業生産(5月速報・前月比) 予想+0.3%に対して、+0.5%以上なら国内景気底堅さが確認されて内需株のローテーションが続く。0%以下なら内需ローテも腰折れで、「半導体が下げて内需も伸びない」逃げ場のない一日になる可能性。
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7/1(水)8:50発表の日銀短観 大企業製造業DI 今週の最大イベント。予想 DI 16(前回17)。これが 15以下なら「日銀追加利上げ12月説」が後退して銀行株がもう一段安。17以上維持なら利上げシナリオ復活で銀行・保険が買い戻し。短観の結果次第で、今週後半のセクターローテーションが大きく動く。
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米国市場の半導体動向(6/29米国時間) 今日(米国時間6/29)にSOX指数が反発するかどうか。SOXが+1%以上反発すれば、日本の月曜の動き(半導体分化、内需ローテ)が「日本固有の動き」として確定する。SOXが続落すれば、「米国の半導体売りが日本にも波及続行」という構図で、火曜は半導体全体が再度売られる展開になる。
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SBGのOpenAI関連の追加情報 SBGが-5%動いた原因はOpenAI IPO延期。これに関する続報(OpenAIの財務状況、IPOスケジュールの再設定、他のAI銘柄への波及)が出るかどうか。SBGはストーリー1本依存の銘柄なので、ニュースが追加で出れば±5%級の動きが続きやすい。
明日の観測ポイント
①仮説: 半導体内部分化が継続する(製造装置 ↑ / 完成品 ↓ の固定)
トリガー: 明日(6/30)の寄りで東エレ・太陽誘電が前日比プラス維持+キオクシア・SBGが前日比マイナス続落 → 分化シナリオが翌日も継続。 「テーマ買いから銘柄選別フェーズに入った」 と判定。
無効条件: キオクシアが +3%以上の自律反発 or 東エレが反落マイナス → 分化が崩れて「半導体全戻し or 全崩れ」のひとくくり動きに戻る。
→ 僕のルール:分化が継続する場合、半導体ETF(1356や1568)でのまとめ買いはやめて、銘柄個別での判断に切り替える。
②仮説: 鉱工業生産(6/30朝発表)が予想+0.3%を上回ると、内需株のローテーションが続く
トリガー: 鉱工業生産 +0.5%以上 → 国内景気底堅さ確認、内需・小型株強含み継続。グロース250 +2%以上の動き継続。
無効条件: 鉱工業生産 0%以下 → 内需ローテも腰折れ、テック逃避先がなくなり、 「相場全体が逃げ場を失う」 局面に。
→ 僕のルール:内需ローテが続く間は、保険・不動産・倉庫の上位銘柄を継続観察。鉱工業生産が外れたら一旦内需も様子見。
③仮説: 7/1の日銀短観 大企業製造業DIで「16割れ」なら、銀行株がさらに弱含む
トリガー: DI 15以下 → 「日銀追加利上げ12月説」が後退、銀行株(三菱UFJ・三井住友・みずほ)がもう一段安。10年債利回りもさらに低下。
無効条件: DI 17以上維持 → 利上げシナリオ復活、銀行・保険が買い戻し、円高方向にも作用。
→ 僕のルール:日銀短観は事前ポジションを取らず、結果が出てから5分間の動きを見て判断する。短観は「予想ピッタリ」が出ても市場が反応することがあるので、結果の数字と市場の反応はセットで見る。
今日の3語メモ
- 分化: 「半導体」というテーマでひとくくりにできない日が来た。製造装置 vs 完成品で資金の向きが真逆になった。
- 25日線: 寄り後の-1,300円急落を、25日線(67,777円)で押し目買いが食い止めた。 テクニカル防衛ラインの実例
- 内需ローテ: SBG-5%とキオクシア-4%で生まれた売却資金が、保険+2.51%・不動産+2.02%に向かった。 テック一極から地味な内需へ のローテーションが始まったサインかもしれん。

