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韓国-10%が後場の引き金、日経-2,565円の半分は半導体3社|6月23日 日本株分析

今日(6月23日・火)の日経平均は前日比**-2,565円58銭安の69,788円38銭**で大引け。9営業日ぶりの大幅反落で、上昇トレンドが一旦終わった。

ただし「-3.55%」というインパクトの大きい数字をそのまま受け取る前に、いつもどおり中身を分解しておきたい。今日いちばん大事だったのは、下げの半分が半導体ハイテク3社(ソフトバンクG・東京エレクトロン・キオクシアHD)の押し下げ寄与で、内需・物流セクターはむしろ買われたという偏りだと思う。

前回の仮説チェック

昨日(6/22)の記事で立てた3つの仮説を、今日のデータで答え合わせしておく。

| 仮説 | 今日の動き | 判定 | |---|---|---| | ①フジクラのS高翌日は寄りで需給逆転 | フジクラ終値+5.29%で続伸(4日続伸・3日で約+58%)。「需給逆転」は起きなかった | ❌ | | ②8日続伸の利食いは「指数主導」より「テーマ内ローテーション」で出る | 完全に指数主導の暴落(-3.55%)。電気機器-4.70%/非鉄金属-5.26%で両方マイナス | ❌ | | ③6/26東京都区部CPIが日銀利上げ思惑の最大の山 | CPIは6/26発表予定。今日時点では検証保留 | ⏳ |

①②はどちらも外した。特に②の「テーマ内ローテーションで静かに利食いが進む」という見立ては、ARM急落(米国前日)+韓国KOSPI 10%急落(後場)という外部ショックを織り込んでいなかったのが反省点。「テーマ内ローテーション仮説」は外部ショックがない平穏な相場でしか成立しない、ということを記録しておく。

主要指数

| 指数 | 終値 | 前日比 | 前日比率 | |---|---|---|---| | 日経平均 | 69,788円38銭 | -2,565円58銭 | -3.55% | | TOPIX | 3,990.38 | -104.67 | -2.56% | | 東証グロース市場250指数 | 696.37 | -20.94 | -2.92% |

東証プライムは値上がり366銘柄/値下がり1,154銘柄(全体の約70%)/変わらず41銘柄で、ほぼ全面安。売買代金は約13.7兆円と膨らんだ。

今日の一言:9日続伸の終わり方が、テック一本足相場の脆さを教えてくれた日。

相場を動かした3つのポイント

① 韓国KOSPI約10%急落が後場の引き金

寄付きは72,404円(前日比+50円)と小幅高でスタートしたが、半導体株への売りが先行して前引けは-642円。勝負が決まったのは後場で、韓国KOSPIが約10%急落するというアジア株のショックが入り、日本株も一気に下げを加速。午後2時前後に7万円の大台を割り込んだ。

僕がこの相場で意識しているのは、「日本市場が単独で動く時間と、アジア株に振らされる時間を分けて見る」こと。寄り〜前引けは米国前日(Nasdaq -1.32%)の半導体安を素直に織り込みつつ、まだコントロール可能な下げだった。後場の韓国ショックは「日本のファンダメンタルズと関係のない外部要因」で、こういう時はテクニカルラインも一旦無効化される、というのが今日の学びだった。

② 下げの中身:半導体3社で-1,400円分

日経-2,565円のうち、ソフトバンクG(-10.09%)/東京エレクトロン(-6.22%)/キオクシアHD(-15.10%)の3社だけで約-1,400円分(つまり下げの54%)。

| 銘柄 | 株価 | 騰落率 | 背景 | |---|---|---|---| | ソフトバンクG(9984) | 6,513円 | -10.09% | ARM HD大幅安の直撃 | | 東京エレクトロン(8035) | 72,960円 | -6.22% | 半導体製造装置、SOX指数連動 | | キオクシアHD(285A) | 92,290円 | -15.10% | 8日続伸の反動+ARM連れ安 |

これに古河電工(-15.52%)、JX金属(-11.28%)、村田製作所(-10.16%)、メイコー(-12.15%)あたりを加えると、半導体・データセンター関連だけで指数の下げのほとんどを説明できてしまう。

「日経が-3.55%」と聞くと全銘柄が一斉に売られた印象を持つけど、実際には特定テーマの利益確定が指数を巻き込んだ、というのが今日の構造だった。

③ 内需・物流は逆行高、ローテーションの兆し

セクター騰落の上位と下位を並べると、構図がはっきりする。

上位5(プラス):水産・農林+1.10%/陸運+0.90%/海運+0.84%/倉庫・運輸+0.48%/小売+0.16%

下位5(マイナス):非鉄金属-5.26%/電気機器-4.70%/情報・通信-4.28%/金属製品-3.97%/機械-3.66%

下位はぜんぶハイテク・素材系。上位は内需と物流。ファストリ・KDDI・日東電工・コナミGが買われたのも同じ流れ。**「半導体から逃げた資金が現金化されただけでなく、一部は内需に回った」**と読める動きだった。

これが一時的な避難なのか、本格的なローテーションの始まりなのかは、明日以降のセクター上位を継続観察したい。

注目セクター・銘柄

売買代金トップ10は半導体・データセンター関連で埋まったが、売買代金2位のフジクラ(+5.29%)だけが逆行高。背景は2027/3期営業利益を2,110億円→3,100億円(+64%)に上方修正したことで、AIデータセンター向け光ファイバー需要が剥落していないことを示した。3日間で+58%の急騰で、過熱感はある。

ストップ高銘柄にはフィジカルAI関連(菊池製作所、4840、IGS)、量子コンピューター関連(HPCシステムズ)、TOB案件(サツドラHD、ツインバード)が並んだ。指数の大幅安にもかかわらず、テーマ別の物色は続いている。

テクニカルチェック(簡易版・Web情報ベース)

※TradingViewデータ取得スキップのため、Web情報での簡易記載。

  • 日経平均は8日続伸で約8,000円上昇した直後の調整で、テクニカル的には短期過熱の解消フェーズに入った可能性が高い。
  • 7万円の大台割れが心理的節目。ここからの下値は67,000〜68,000円台のMA25あたりが意識される水準。
  • 半導体3社(SBG・東エレ・キオクシア)はRSIで買われすぎ圏からの反落で、技術的に正常な調整の範囲内に見える。

為替・外部環境

  • ドル円:¥161円台半ば(前日比横ばい〜やや円高)。日米財務相の緊急オンライン会談が報道され、介入警戒で40年ぶり高値の161.95円を前に膠着。
  • 米国前日:S&P 500 7,472.79(-0.37%)/Nasdaq 26,166.60(-1.32%)/Dow +0.29%。Russell 2000は史上初の3,000台に乗せた(小型株は強い、メガキャップが売られた)。
  • 中国:上海総合-1.37%/香港ハンセン-1.85%。アジア全般リスクオフ。
  • コモディティ:WTI原油$75.22/bbl(-3.30%)。米・イラン和平協議進展で60日以内の最終合意ロードマップ合意+イラン産原油60日間販売ライセンス供与報道→原油安

マクロ環境チェック

  • 日銀:6/16の政策決定会合で政策金利を0.75%→1.00%に+0.25%引き上げ済み(31年ぶり高水準)。次回利上げ観測は12月が市場コンセンサスだが、ドル円次第で前倒しの可能性も。
  • 明日(6/24)植田総裁スピーチ予定——今週最大のイベント。
  • 6/23 PMI速報(実績):製造業54.9(予想上振れ)/サービス業51.8/総合52.5。日本経済の底堅さを示した数字だが、株式市場の反応は限定的だった。
  • 日本国債10年利回り:約2.60〜2.63%で高止まり。

今週の日本経済指標(2026-06-23〜06-27)

| 日付 | 指標 | 予想 | 前回 | |---|---|---|---| | 6/23(火)| 製造業PMI速報 | 53.6 | 実績54.9 | | 6/24(水)| 植田総裁スピーチ | — | — | | 6/25(木)| 景気一致指数(確報) | 117.9 | 実績116.8 | | 6/26(金)| 東京都区部CPI(6月) | 1.7% | 1.4% |

全体像のまとめ

今日の相場は、**「指数を動かしたのは半導体3社だが、市場全体は内需へのローテーションを始めた」**と要約できる。9日続伸(約+8,000円)の反動という構造要因に、ARM急落と韓国KOSPI 10%急落という外部ショックが重なって、半導体だけが集中砲火を浴びた形。

ただし、内需・物流・小売は逆行高で、フジクラのようなAIインフラ実需株は買われた。つまり**「全面降伏型の調整」ではなく「特定セクターからの資金逃避と分散」**だったというのが、僕の読み。

明日以降の焦点は2つ。①植田総裁スピーチ(6/24)で円安・利上げに対するスタンスが変わるか。②半導体3社の戻り基調が止まったまま、内需株に資金が滞留するかどうか。

自分なら何を確認してから動くか

  • 明日寄りの半導体3社の動き:SBG・東エレ・キオクシアが「ギャップアップで切り返すか」「下髭で底打ちサインを出すか」「さらに-5%で開くか」を観察。-5%スタートなら下落2日目の典型で、もう一段下を想定する。
  • 植田総裁スピーチ(6/24)の文脈:「中東情勢」「ドル円」「物価の上振れリスク」のどれを強調するかで、年内追加利上げの織り込みが変わる。タカ派なら円高・銀行株上昇、ハト派なら株式買い戻し。
  • 内需株の翌日動向:今日の上位5セクター(水産農林・陸運・海運・倉庫・小売)が明日も買われ続けるなら、本格的なローテーション。1日で剥落するなら単なる避難買い。

今日の迷い・判断メモ

正直、後場の韓国ショックが入った瞬間の判断は遅れた。前場の段階で「米国Nasdaq安+半導体売り」が見えていたので、昼休みに「後場の戻りを狙うか、それとも撤退か」を決めておくべきだったのに、決めていなかった。決めていなかったから、韓国-10%のヘッドラインを見た時に動けなかった。

学んだことは1つ:**「昼休みは判断の時間として確保する」**こと。前場の動きが弱い日は、後場の前にシナリオ2本(戻り想定/加速下落想定)を書いておく。これを次回のルールに加える。

もう1つの迷い:フジクラ。+5.29%で4日続伸という強い動きを見ながら、「乗り遅れた」と思って追わなかった。これは正解だと思っているが、「強い銘柄を追えない自分のクセ」は記録しておきたい。3日で+58%の銘柄を新規で追うのは僕のルール外(強すぎる材料は織り込み済み)。これは継続する。

明日の観測ポイント

※2026年6月24日(水)の日本株市場を想定。

仮説①:半導体3社の翌日寄り=下髭か継続安かで方向感が決まる

  • トリガー:6/24寄りでSBG・東エレ・キオクシアが「-5%スタート」だと下落2日目の典型
  • 無効条件:3社のうち2社以上が「+1%以上」で寄れば一旦底打ち
  • 自分のルール:寄り後の最初の15分で買い注文の厚みを観察。寄り直後に売り注文が積み上がるなら追従しない。

仮説②:植田総裁スピーチ(6/24)の文脈で円・JGB・銀行株が連動する

  • トリガー:植田が「物価の上振れリスク」を強調 → 円高・JGB金利上昇・銀行株上昇
  • 無効条件:「中東情勢」「不確実性」を強調 → 円安継続・銀行株軟調
  • 自分のルール:スピーチ前にポジションを軽くする。サプライズは逆張りせず、まず方向感を確認してから動く。

仮説③:今日の内需強さは「1日避難買い」か「本格的ローテーション」かが明日判明する

  • トリガー:6/24の上位セクターに陸運・小売・水産農林が再度残る→ローテーション継続
  • 無効条件:6/24は内需が下げに転じる→単なる避難買い
  • 自分のルール:ローテーションは2日連続で同じセクターが上位なら本物。1日だけなら逃げ場の提供。

今日の3語メモ

9日続伸の終わり × 半導体3社で下げの半分 × 内需はむしろ買われた


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