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前場-824円→大引け-6円_半導体売りを円安と防衛が打ち消しTOPIXは史上最高値|7月6日 日本株分析

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前場-824円→大引け-6円_半導体売りを円安と防衛が打ち消しTOPIXは史上最高値|7月6日 日本株分析

日経平均は前場に一時824円安まで売られたのに、大引けは-6.38円。ほぼ「何もなかった」ような終値になった。

でも中身は全然「何もなかった」じゃない。同じ日にTOPIX(東証プライム全体の株価を平均した指数)は+0.92%で史上最高値を更新。太陽誘電-10.58%、イビデン-8.37%と半導体・電子部品が大きく売られる一方で、三菱重工が+8.39%、海運や自動車が買われた。日経平均の「変わらず」は、正反対の2つの力がたまたま釣り合った結果だった。

先週木曜(7/2)は「キオクシア1社が日経平均を歪めた日」だったけど、今日は「半導体の売りを、円安と防衛の買いがそっくり打ち消した日」。3営業日連続で、指数の見た目と市場の中身がズレ続けてる。

前回の仮説チェック

前回(7/2)の記事で立てた2つの仮説を答え合わせする。間に米国の独立記念日休場(7/3)を挟んだので、2営業日ぶりの検証になる。

仮説①: キオクシアHD急落は1銘柄要因であり、翌営業日は自律反発の可能性がある トリガー: 7/2夜間〜7/3早朝にSOX指数(米国の半導体株をまとめた指数)が反発するか 無効条件: SOXがさらに-3%以上下落 結果: ❌ 無効条件が成立 学び: SOXは反発どころか5%超の下落。今日のキオクシアも-2.05%と続落し、売りは太陽誘電・村田製作所・イビデンと電子部品全体に広がった。「1銘柄要因だから反発する」という見立ては、外部環境(米ハイテク)が崩れた瞬間に消える。反発待ちで先回りしなかったのは正解だった

仮説②: 米6月雇用統計の結果次第で、ドル円は162円台のレンジ維持か介入警戒ラインを試すかが決まる トリガー: NFP(非農業部門の雇用者数)・失業率が市場予想レンジ内に収まるか 無効条件: NFPが予想比±5万人以上の大幅乖離でドル円が急変動する 結果: ⏳ 半分だけ確認 学び: NFPは+5.7万人で市場予想を下回り、前週末には為替介入(政府・日銀が円を買って相場を動かすこと)への警戒もあって160円台半ばまで円高に振れた。ところが週明けの今日は161円台前半→午後には162円近辺まで円安に戻った。弱い米雇用でもドル円が下がりきらないのは、日本側の要因(財政拡大への心配と長期金利の上昇)で円が売られてるから。「米国の数字だけ見てても為替は読めない」が今回の持ち帰り

主要指数

・日経平均 69,737.69円(-6.38 / -0.01%) ・TOPIX 4,101.96(+37.36 / +0.92%)※史上最高値を更新 ・東証グロース250 指数の終値は確認できず(連動ETFは+1.20%で、小型株はしっかり) ・売買代金 約9兆8,000億円(報道ベースの参考値) ・ドル円 161円台後半〜162円近辺(円安方向に戻す)

東証プライムの値上がり/値下がりの正確な銘柄数は今日は取れなかったけど、報道ベースでは値上がりが7割超。日経平均だけ見ると「動かなかった日」、中身を見ると「大半が上がった日」で、印象が全然違う。

相場を動かした3つのポイント

① 米SOX5%超安の直撃——半導体・電子部品に利益確定売り

先週木曜の米国市場で、SOX指数が5%超の急落。弱い雇用統計をきっかけに「大手IT企業がAIへの投資を減らすんじゃないか」という心配が広がった。3連休(米国は7/3が独立記念日の振替休日)を挟んで、東京は今日その売りを一気に消化する形になり、太陽誘電-10.58%、イビデン-8.37%、村田製作所-7.49%と、6月末に買われまくった電子部品がまとめて利益確定された。前場の-824円はほぼこの流れ。

→ 僕のルール:急騰した銘柄群ほど、外部のきっかけ一つで急落する。上がってる最中に「これはどのニュースで崩れるか」を考えておく

② 円安162円台と金利上昇——輸出株・バリュー株がTOPIXを史上最高値へ

後場の主役は為替。ドル円が161円台前半から162円近辺まで円安に振れて、自動車など輸出関連や海運・保険といった「割安で配当が厚い」系の銘柄に買いが入った。背景には日本の長期金利の上昇(10年物国債の利回りが2.79%付近と、約30年ぶりの高い水準)がある。金利上昇は普通は株にマイナスだけど、保険や銀行には「運用収益が増える」プラス要因。半導体が売られてもTOPIXが最高値を取れたのは、この受け皿があったから。

→ 僕のルール:「何が売られたか」より「売られたお金がどこに行ったか」を見る。今日は半導体→輸出・金融・防衛への引っ越しだった

③ 防衛関連が急騰——三菱重工+8.39%

「防衛装備の工場を国が持って民間が運営する(国有民営)」という報道と、中国の弾道ミサイル発射の報道が重なって、三菱重工が+8.39%と売買代金上位で断トツの上昇率。KLabも海外防衛企業とUAE向け対ドローン防衛システムの覚書で+23.6%。地政学ニュース(国同士の緊張に関するニュース)が直接テーマ買いにつながる地合いが続いてる。

→ 僕のルール:ニュースで急騰したテーマ株は、初日に追いかけない。翌日以降も出来高が続くかを見てから考える

セクターの強弱——「何が買われて、何が売られたか」

買われた側:海運、輸送用機器(自動車など)、機械、石油・石炭、保険。売られた側:ガラス・土石、非鉄金属、精密機器、電気機器、情報・通信。

きれいに「円安・金利上昇で得する側」が上、「ハイテク・電子部品」が下に並んだ。6月に相場を引っ張ったAI・半導体一本足から、出遅れ組への大きな入れ替えが起きた一日。

売買代金上位・注目銘柄

・キオクシアHD(285A)81,590円 -2.05%——売買代金トップ。先週の急落から続落 ・太陽誘電(6976)18,385円 -10.58%——電子部品売りの象徴。6月末の急騰分を吐き出し ・村田製作所(6981)10,250円 -7.49%——同じくMLCC(スマホ等に入る小さな電子部品)関連の利益確定 ・東京エレクトロン(8035)72,320円 -1.20%——製造装置は下げが浅い ・ソフトバンクグループ(9984)5,979円 -3.08%——AI関連の心理悪化に連動 ・アドバンテスト(6857)29,565円 +0.75%——半導体でも検査装置は逆行高 ・三菱重工業(7011)4,110円 +8.39%——防衛「国有民営」報道で後場一段高

半導体の中でも「全部売り」じゃなくて、部品(太陽誘電・村田・イビデン)が深く売られ、装置(東エレク・アドテスト)は浅い。売りの濃淡に「どこが一番買われすぎてたか」が出てる。

個別株で目立った動き(ストップ高/安含む)

・海帆(3133)+37.3%——蓄電池関連で物色(値上がり率トップ) ・窪田製薬HD(4596)+34.5%——マイルストーン受領(開発の節目達成でお金を受け取ること)を材料に連日のストップ高 ・Amazia(4424)+29.4%——業績の上方修正+補助金採択でストップ高 ・KLab(3656)+23.6%——UAE向け対ドローン防衛システムの覚書でストップ高 ・ネクステージ(3186)——中間期の決算発表を材料視、通期の経常利益予想を約15%上方修正

引け時点のストップ高は10銘柄前後、ストップ安は限定的と報じられた。大型ハイテクが売られる日でも、小型の材料株はちゃんと買われてる。地合いが「総悲観」じゃない証拠だと思う。

為替と外部環境

・ドル円:161円台前半→162円近辺(東京時間で円安方向へ) ・米国(7/2、直近営業日):ダウ52,900ドルで史上最高値、一方でナスダックは一時2%安とハイテクだけ売られる分裂相場。7/3は独立記念日の振替休日で休場 ・中国:上海総合-0.06%、香港ハンセン-1.43% ・日本の長期金利:10年債利回り2.79%付近(1996年以来の水準に接近) ・原油:WTIで1バレル68〜69ドル前後と落ち着き

米国も「ダウ最高値・ハイテク安」の分裂で、日本の「TOPIX最高値・半導体安」と同じ構図。世界中で同じお金の引っ越しが起きてるように見える。

テクニカルで見る今の位置

・日経225 ETF(1321):RSI 55.2(買われすぎでも売られすぎでもない中立圏)、MACD(相場の勢いを見る指標)はマイナス幅が拡大中で、下向き転換のサインであるデッドクロスに接近。7/2の高値から反落基調 ・TOPIX ETF(1306):RSI 62.9(中立〜やや強め)、MACDはプラス圏で上向きサインのゴールデンクロスが継続。直近5日間ずっと上昇

同じ日本株なのに、日経平均系は「勢いが切れかけ」、TOPIX系は「上昇継続」とテクニカルもはっきり割れてる。ファンダ(半導体売り・バリュー買い)とチャートの形が一致してるのが今日の特徴。

※テクニカル分析はTradingViewのリアルタイムデータに基づく。投資判断は自己責任で。

全体像:半導体の売りを、円安と防衛がそっくり吸収した日

因果の流れはこう。米雇用統計の下振れ→AI投資縮小の心配でSOX5%超安→3連休明けの東京で電子部品に利益確定売り(前場-824円)→ところが同じ理由(弱い米雇用→でも日本は財政心配で円売り)でドル円が162円近辺まで円安→輸出・保険・海運に買い→防衛報道も重なって後場に全戻し→日経-6円、TOPIX史上最高値。

こういう相場で僕が意識しているのは、「日経平均の終値だけ見て今日を判断しない」こと。-6円の裏に「-824円と+818円」の両方が入ってる。どっちの力が明日も続くのかを分けて考えたい。

今日の迷い・判断メモ

迷ったポイント: 前場の-824円を見た時、「7/2の-1,741円の続きで、下げの二日目が始まった」ように見えた。半導体の下げが本格化するのか、それとも利益確定の通過点なのか判断がつかなかった。

結局どう考えたか: TOPIXが前場からプラス圏を保っていたのと、ストップ安がゼロだったのを見て、「全体が売られてるんじゃなくて、半導体だけが売られてる」と整理して様子見にした。指数の下げ幅より「何がプラスを保ってるか」を先に確認する、前回までの学びをそのまま使った。

後から振り返って: 後場の全戻しまでは読めてなかったけど、「総悲観じゃない」の判断自体は合ってた。現時点では判断は維持。ただ、戻りの主役が円安(=為替次第でひっくり返る不安定な土台)だった点は、明日以降の警戒材料としてメモしておく。

自分なら何を確認してから動くか

  • 今夜(日本時間7/6夜)、3連休明けの米国市場でSOX指数が反発するか続落するかを確認する
  • ドル円が162円台に定着するか、政府側から介入をにおわせる発言が出ないかを確認する
  • 長期金利が2.8%を超えていくか、いったん止まるかを確認する

明日の観測ポイント

仮説: 電子部品の急落は「6月に買われすぎた分の利益確定」であって、AI関連全体の下げ相場入りではない トリガー: 今夜の米市場でSOXが反発(+2%以上)し、明日の東京で太陽誘電・村田が下げ止まる 無効条件: SOXがさらに-2%以上続落する(利益確定ではなくAI投資縮小懸念が本物ということ) → 僕のルール:前回と同じで、反発を先回りして拾わない。SOXの実際の値を見てから翌日の東京を考える

仮説: TOPIX最高値の主役(輸出・保険・海運のバリュー株)は、円安と金利上昇が続く限り買いが継続する トリガー: ドル円162円台の維持+輸送用機器・保険セクターの続伸 無効条件: 為替介入や介入示唆発言でドル円が160円方向へ急変する、または長期金利の上昇が一服して金利メリット買いが止まる → 僕のルール:為替が土台のテーマは、土台(ドル円)のほうを毎朝先に見る。株価から入らない

明日この仮説がどうなったか、また振り返る。気になることがあればコメントで。

今日の3語メモ

「前場-824円→大引け-6円」「TOPIX史上最高値4,101」「ドル円162円・長期金利2.79%」


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この記事はjiyon(@jiyon_kizuku)の相場振り返りシリーズです。 投資判断は自己責任でお願いします。データは2026年7月6日時点のものです。

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